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scene.77 ページ28

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ジンside


シベリアに到着した次の日、僕らは湖を目指した。なんて名前か、覚えてないけど、確かAが調べて白鳥がいるんだと言っていた
この旅は殆ど彼女任せのとこがあって。だってどこでカメラを回したいと言うか分からないから。

僕は美味しいご飯の食べれるお店をリサーチしただけ。昨日の夕飯も、調べたお店でロシア料理を食べた


“ちょっと時間かかっちゃったね、…(笑)”


ヒッチハイクのように車に乗っけてもらったAが機材を担いでそう微笑みかけた


“___いや、でも、物凄く綺麗だよ……”


見渡す限り一面の湖。真っ青の空が映り込んで。
周りには白い山々が囲んでいた


そして




“よかった、…いっぱいいる…っ”


白くて、大きな白鳥

“よしっ!A!”
“きゃっ、な、に…!?”

荷物をその場に置かせて手を繋ぐ。そして大きく胸を張って目を瞑る

“はい、大きく息吸って〜!”
“?”
“…すぅ…はぁ…。ああ、気持ちい〜!”


ややひんやりした空気。澄んだ綺麗な空気。肺に取り込んだらなんだか自分が美しくなれる気がした


にまっと彼女に微笑みかけると、Aも微笑んで深呼吸をした

“それで、僕はどうすればいいの…?”

機材を取り出して準備を始める彼女に尋ねると

“…ブーツ、持ってきてるからそれ履いてもらっていい?”
“これ?”
“うん、そう。ちょっと湖の中に入ってもらうから”
“え゙!? は、入るの!? ここに!?”

もちろん、と彼女は言ってカメラを担ぎ出す
慌てて僕は靴を履いたはいいが……


“……。”
“どうしたの、?ゆっくり入れば問題ないよ。ここ浅いから”
“そ、そうじゃなくって…っ”



一歩。そろりと踏み出すと、そばの白鳥が羽をばたつかせる


“ひぃいいっ!!!”


んぎゃぁ!と僕は奇声を上げて飛び跳ねたら、もっとたくさんの白鳥が飛んでった
ゆっくりAを見ると、きょとんとしてから笑い出す

“あはは、忘れてた、ソクジンくん、虫もダメだったもんね”
“や、違っ!あれは!//”
“…大丈夫だよ。何もしないから。ゆっくり、3mくらい進んでくれないかな、?無理そう?”

心配げに尋ねられるとさすがに男として黙ってらんない
意を決して進み、湖の中に立つとそこは____



“うわぁ……っ”




鏡のように空を映す湖面。そこへ真っ白な白鳥
僕はその中に1人立っている


____なんて、綺麗な光景なんだろう…っ



感動してパッとAの方を振り返ると、既に彼女はカメラを回していた

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設定タグ:BTS , 防弾少年団   
作品ジャンル:恋愛
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mila.(プロフ) - xts9cp5sUjUGJbjさん» 感想ありがとうございます。私も実はこの作品が気に入ってるんです笑 この作品を愛読してくださり、ありがとうございました! (2021年10月5日 17時) (レス) id: 1554483eb9 (このIDを非表示/違反報告)
xts9cp5sUjUGJbj(プロフ) - とても…とても綺麗なお話でした。作者様の言葉選びなどがとても魅力的で、物語に吸い込まれるようでした。とても素敵な作品に出会えて幸せです。これからも応援してます、 (2021年10月1日 2時) (レス) @page50 id: a176559be4 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - ももさん» ももさん、嬉しいコメントありがとうございます。「素敵な時間」を提供できたとしたら本当によかったです。これからも一緒にバンタンを応援できたら嬉しいです (2021年9月5日 14時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 美しい文章、と素敵な時間をありがとうございます。 (2021年8月30日 12時) (レス) id: 7a7f3f1d7f (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - まる汰さん» まる汰さんコメントありがとうございます。書いてから随分経ってもなおこうして読んでもらえて嬉しいです。ジンくんの宝石箱、、美しい表現をありがとうございます。なんだか染み入ります(笑) (2021年6月28日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mila. | 作成日時:2019年11月29日 12時

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