scene.62 ページ13
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ジョングクside
その年お世話になった方々を集めてのパーティーみたいなのがあって、当然Aヌナはそこに参加してた。
他の女性はドレス着て髪も気合い入れて、ヒール履いてってしてるのに、ヌナだけは違った。
キャメル色のジャケットのセットアップ。中には白いシルク生地の女の子らしいブラウスを着てるくらいで、靴だってぺったんだし、髪もいつもみたく緩く結いて、少し大きめのパールのピアスだけ。
「好感しかない(笑)」
明らか僕らの気を引こうとする女たちと違う。ヌナに声をかけようとしたら
「Aヌナ〜めっちゃお洒落!似合ってる!」
とジミニヒョンに先を越された
とういうかまぁ、全然肌の露出をしてるわけじゃないのに、ヌナの元にはひっきりなしに男が集まるもんでさ。とにかく気が気じゃないわけ
うわ、あいつ簡単に肩に触れやがって、とか
気持ち悪い笑顔見せるな穢れる、とか
そう思って見てたら「グギ〜〜表情管理〜いひひ」とテヒョニヒョンに抱きつかれた
「だって!」
「気になるけどさ。仕方ないよ。もうヌナも大人だし、そこんとこはへーきだよ」
小さく息を吐いて俺は俺で挨拶回り。でもずっと気にかかってて
普段は飲まないお酒をヌナが無理やり飲まされてるのとか、そんで頬がぽわんとしてきてるのとか、仕草がなんか……えろくなってきてんのとか…っ!!
「いやさすがに見てられないっての、…!」
グループの輪から離れてすっとヌナの隣に立つ
「あ、」
「すみません、もう勘弁していただけませんかね」
もう酒飲ませんなっての。その後連れ込んでやりたいことやりたいんでしょ。
「ヌナ、もう疲れたでしょ。帰ろっか」
優しく話しかけると、とろんとした瞳が俺を見上げる。ぐわりと全身の血が騒ぎ立てる。やば。俺もこの人たちと同じになりそ。とにかく色気すんごい
「うん、ごめんね…ジョングクくんにはまた助けられちゃったね、」
無意識なんだろうけどキュッと僕の袖を掴む
くあっ。まじでダメだってそれ。
とりあえず表に出てタクシーを拾い、ヌナを奥に座らせて僕も乗った
「…え、」
「1人で帰せない。心配すぎる」
自宅教えて、と言うとすんなり口にした
静かな車内でヌナの手に自分のを重ねても彼女は嫌がらなかった
「ジョングクくんは紳士だね」
「ヌナにだけだよ」
「ちゃんと好きな人に、それをしてあげてね」
「は?」
「貴方は突然現れたちょっと変わった年上女に興味を持ってるだけだと思う…」
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mila.(プロフ) - xts9cp5sUjUGJbjさん» 感想ありがとうございます。私も実はこの作品が気に入ってるんです笑 この作品を愛読してくださり、ありがとうございました! (2021年10月5日 17時) (レス) id: 1554483eb9 (このIDを非表示/違反報告)
xts9cp5sUjUGJbj(プロフ) - とても…とても綺麗なお話でした。作者様の言葉選びなどがとても魅力的で、物語に吸い込まれるようでした。とても素敵な作品に出会えて幸せです。これからも応援してます、 (2021年10月1日 2時) (レス) @page50 id: a176559be4 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - ももさん» ももさん、嬉しいコメントありがとうございます。「素敵な時間」を提供できたとしたら本当によかったです。これからも一緒にバンタンを応援できたら嬉しいです (2021年9月5日 14時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 美しい文章、と素敵な時間をありがとうございます。 (2021年8月30日 12時) (レス) id: 7a7f3f1d7f (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - まる汰さん» まる汰さんコメントありがとうございます。書いてから随分経ってもなおこうして読んでもらえて嬉しいです。ジンくんの宝石箱、、美しい表現をありがとうございます。なんだか染み入ります(笑) (2021年6月28日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mila. | 作成日時:2019年11月29日 12時