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Vside
「んふ!それでそれで!?」
「テヒョナ、毎日僕の部屋に来るのはどーなの!?(笑)」
だって知りたい。ヌナのことも、ヒョンのことも
「ヒョンたちの美しい想い出を、僕、知りたい」
んひ、と笑うとヒョンは耳を赤くして
「これ。Aが初めて大学時代に授賞式に出た時の。」
「ぉお〜!まだヌナ可愛らしいね♡」
「…それめちゃくちゃ皆手に入れたくて仕方なくてさ。さながら人気アイドルのブロマイドだったんだよ」
「ヒョンよりアイドルだね。」
「ヤー!!それを言わないでってば!(笑)」
そう言って見せられたのは薄桃色のふわんとしたドレスを着て、緩く髪を巻いて。耳にはパールのピアスをつけているAヌナ
視線はやや俯いていて、照れているのか髪を耳にかけている
「____綺麗だね。」
「これがあってから余計Aは有名人になって。皆が避けるというか…畏怖の対象に押し上げられちゃったんだ…」
「…そ、っか、ヌナ、辛かったんだね、どうして皆、あんなに美しい心を傷つけちゃうの…僕悲しい」
ぽん、と頭に手が乗る
「…テヒョンがそう言ってくれるだけで、Aは喜ぶよ(笑)」
__そう言えば、
とヒョンが語り出す
「…僕もさ、最初は自分がアイドル事務所に入ったってこと、周りに揶揄われたんだよ」
「え、」
「それに自分に自信もなかったし…(笑)ほら、歌もダンスもやったことなかったから!」
とヒョンは明るく笑う
「…Aだけは、笑わないでいてくれた」
「…」
「悩んでた僕の横顔をいきなりカメラで撮り出して…(笑)」
___“今日もありがとう。ソクジンくん、”
ってさ。
「ありがとう?」
「うん(笑)変でしょ?Aって変なんだよ!
僕にありがとう、ありがとうって。ただ立ってるだけとか座ってるだけなのに!!」
それはきっと、被写体としてヒョンを認めてるからだ
彼女は
「アイドルになっても、きっと美しいんだろうな、ソクジンくん。」
「!」
ふわりと微笑んで
「ソクジンくんは、《白鳥》だから。」
「ひゃい?」
「____貴方には、綺麗な心と、その美貌と、品格があって…翼を広げて、遠くへ渡っていく…あの大空を…悠々と…」
ゆっくり言葉を紡ぐAに呆気にとられて
「え??」
「大丈夫だよ。ソクジンくんは、誰よりも美しいよ。」
その言葉だけが、今も僕を生かしている気がした
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mila.(プロフ) - xts9cp5sUjUGJbjさん» 感想ありがとうございます。私も実はこの作品が気に入ってるんです笑 この作品を愛読してくださり、ありがとうございました! (2021年10月5日 17時) (レス) id: 1554483eb9 (このIDを非表示/違反報告)
xts9cp5sUjUGJbj(プロフ) - とても…とても綺麗なお話でした。作者様の言葉選びなどがとても魅力的で、物語に吸い込まれるようでした。とても素敵な作品に出会えて幸せです。これからも応援してます、 (2021年10月1日 2時) (レス) @page50 id: a176559be4 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - ももさん» ももさん、嬉しいコメントありがとうございます。「素敵な時間」を提供できたとしたら本当によかったです。これからも一緒にバンタンを応援できたら嬉しいです (2021年9月5日 14時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 美しい文章、と素敵な時間をありがとうございます。 (2021年8月30日 12時) (レス) id: 7a7f3f1d7f (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - まる汰さん» まる汰さんコメントありがとうございます。書いてから随分経ってもなおこうして読んでもらえて嬉しいです。ジンくんの宝石箱、、美しい表現をありがとうございます。なんだか染み入ります(笑) (2021年6月28日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mila. | 作成日時:2019年11月29日 12時