scene.20 ページ21
.
ジンside
「ハァ…」
「ヒョン？何携帯と睨めっこしてるんですか」
ぴょんと隣にホソクがやってきて
「ヤーー、ちょっと、」
「ん？メール？」
「…うん、」
この時代にメール、って…と生きた化石だと驚かれた。
いいじゃん、僕はメール好きだよ？！そう思わない？！
「使われてないかもしれないんだよー、このアドレス。もう何年も前のだし」
「あ、もしかして＿＿＿」
勘のいい彼がにまっと笑った
「なるほどね〜〜！イヤー、まさかヒョンが、あはは！」
「な、なんだよ〜！」
「送っちゃえばいいじゃないですか、だって使われてないかもしれないんでしょ？」
ぽち、とホソガがタップした
「あ、…！」
「はい、これであとは待つだけですね」
スタスタとそう言って歩いて行ってしまった
「あああ…！」
良かったのか？良かったのか、キム・ソクジンこれで…！！
相手は大学時代の同級生。
あの時交換したアドレス。
不器用に、いまだにそれを大事にしてる、って…わかっちゃうよね、ね？！
項垂れていたら、パッと画面が明るくなる
「！！」
.
＿＿＿＿＿ “生きてます。”
たった6文字。
でも
「ｯ、…」
じわじわと、なんだかあったかいものが胸のあたりに浮かんできて、大学時代に戻ったみたいな、そんな気がした
このアドレスを引っ張ってきたのは、せっかく再会できたのにもう会えない寂しさだったんだと思う
Aとどこかで繋がってたくて。
「…ああ、良かった、…(笑)」
物持ちがいいって大事だ！
僕は彼女のアドレスを、きちんと大事なメモ帳に書き留めておいたのだった
そのメモ帳を開く。そこには一枚の写真が挟まっていた
時間が経って、端っこの方は黄ばんでたけど
僕はずっと、この写真が好きだったし
静かな湖畔の上で、飛び立つ白鳥を見上げるAの横顔が、
何よりも
「…あー、本当、(笑)」
綺麗だ、って。あの時そう思ったんだ
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mila.(プロフ) - eriさん» eriさん、読んでいただきありがとうございます。コメントもとっても嬉しいです。新しい作品を連載できるようになったらまたぜひ読んでください！ (2022年2月26日 22時) (
レス) id: 1554483eb9 (このIDを非表示/違反報告)
eri - コメント失礼致します。milaさんのこの作品のジンくんが耳を塞ぐ場面で、感動して泣いてしまいました。私自身天才でもなんでもないですがこの場面を読むと凄く心が穏やかになれます。こんな素敵な物語を書いてくださってありがとうございます!陰ながら応援しています! (2022年1月22日 1時) (レス) @page48 id: fc2e283c55 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - ぐぅにむさん» 押し付けがましくてすみません…(笑)私自身、この作品結構お気に入りなんです、、(笑)描写がわかりやすいと言ってくださるの嬉しいです。何せモデルのバンタンがあまりに美しいので言葉にするのもやっとです…(笑)応援ありがとう！これからもよろしくお願いします (2020年8月18日 18時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
ぐぅにむ - 考えられてとっても楽しいです！mila様の作品大好きです！この作品だったらグクもいいですね。この子犬でもウサギでも赤ちゃんでもない。年下の男と思って気抜いてたら足元すくわれるのとこ好きです！これからも応援しています！mila様サランへ！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2020年8月16日 1時) (レス) id: 6734aceaf1 (このIDを非表示/違反報告)
ぐぅにむ - そしてまた約束をする からやってまいりました！おすすめと言われ読んでみたんですが。確かにジンペンにはおすすめですね！mila様の作品はなんか全体的に表現が具体的で想像がとてもしやすいです。綺麗な景色について詳しく書かれてたら、あこうかな、こうか？みたいに (2020年8月16日 1時) (レス) id: 6734aceaf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mila.
| 作成日時：2019年11月9日 16時
