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「いひひ、やったー」
テヒョンさんがグクくんにお姫様抱っこをされに行った
____泣きそう、
ああ、ようやく探し当てられた…っ
「じゃあ行こう!!」
「っ、あ、待って!!」
「??」
すぐさま足を踏み入れようとするテヒョンさんにストップをかける。
「…このまま行ったら、皆さんと同じことになりませんか…っ?その、、“パンドラの匣” を開けたことになるから向こうに戻れなくなる可能性があります、」
「…確かに。」
テヒョンさんが片眉を上げる。
「じゃあどうする?」
「……」
方法は、わからない。何か私の記憶で見落としてることはないかと一生懸命思い出す。何か、何か…大事なこと…っ
_____ “Aがこの世界の均衡を守るんだ”
違う。それじゃない
_____ “A、時がきたら思い出すのよ。私たちがかつていた場所を”
お母さん?
_____ “あなたはきっと、導かれるべくして、導かれる。必ず戻ってきて。これ以上、悪魔に力を与えてはならないわ”
導かれる、って…?
このまま突き進んで良いってこと?
_____ “夢に取り込まれてはいけないよ”
「っ、!!」
「…Aちゃん?どうかした?」
テヒョンさんの顔が覗き込む
「あ、…っ」
声を出したいのに、震えて、出ない。ストン、としゃがみ込むとテヒョンさんが一緒にしゃがんでなぜか童謡を歌ってくれた
「むかし、ヒョンがこうやって僕を落ち着かせてくれたの。」
いひ、ちょっとよくなった?
そう言って私の頬を挟んだ。
「…はい、とっても」
「見た?ジョングガ、僕の方がAちゃんを上手に笑わせられるよ!」
「…今のはヒョンがあまりに幼稚で仕方なくそう言ったんですよ、ね?」
ね、と凄い目力で押し切られる。
「…お二人の、おかげです、」
「「…仕方ない」」
「それで?どうしたらいいかな」
「私と手を繋いでいてください」
「え?」
「…絶対に離さないでね、」
「「??」」
キョトンとする二人の手をしっかり繋ぐ
「あー、その、もうよくわからないので…、とにかく前進です!」
「は、」「へ?」
繋いだ手を万歳したら、「…大丈夫、?Aちゃんやっぱりまだ調子悪い?」とテヒョンさんに心配されてしまった。
____大丈夫
あの記憶が確かならば、私は “導かれる”
つまりそれは
「…この世界と繋がりがあるらしい私といれば、きっと元の世界に戻れます」
今は、私を信じるしかない。
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mila.(プロフ) - カホシさん» カホシさんコメントありがとうございます!ちょっと変わった世界観でしたけど楽しんでもらえたなら嬉しいです! (2021年3月28日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
カホシ - こんなにお話にハマったのは初めてです!これに出会えて良かったです!! (2021年3月27日 18時) (レス) id: f18e6e17b1 (このIDを非表示/違反報告)
_tunputo_(プロフ) - 処女作でこんなに複雑で作り込まれたお話が書けるなんてすごすぎます……一気に読んでしまいました……。世界観に引き込まれて没頭してしまいました。(笑)これ、ドラマになったらいいのに。なんて思ったり。他の作品も全て好きです。これからも更新楽しみにしてます。 (2020年11月27日 0時) (レス) id: 993cb3d94d (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - カナタさん» わあ、嬉しいです!もう一つの方も、ちょっとずつですが更新頑張りますので、楽しみにしていただけると嬉しいです(^^)最後までご愛読ありがとうございました! (2019年11月7日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - きょうさん» ありがとうございます!感想嬉しいです!これからも頑張りますね!!ご愛読ありがとうございました! (2019年11月7日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mila. | 作成日時:2019年10月28日 9時