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ジョングクside
「あ、____」
ぬる、っと通り抜ける手…
どっ、と前に勢いよく足が出て、自分が壁を通り抜けたんだってことに気がついたのは
手が触れる距離に、Aがいたからだった
「え、?」
『っ、な、なぜだ!!なぜお前がこっちに…ッ?!』
「A!!」
「…グクく、ん…っ」
Aはぐったりと力が抜けているようだった。悪魔に養分を吸い取られたみたいに、倒れていた
腕からは血が流れてて、僕はシャツを破って止血しようと近づいた、が
「あ゛あ…!!」
『…簡単に触れさせはしない!』
悪魔に手を踏まれた。
____く、そ…っ
「くっ、」
「…だ、め…逃げて、…っ。」
「Aがいなきゃ意味がない!一緒に帰ろう!だから…あ゛ぐ、!」
どん、と腹を蹴られた
『まさか、お前が____』
「っ、A…!」
初めて会った日。初めてベッドに入った日。初めて手を繋いだ日。初めて笑い合った日。
全部、ぜんぶ、覚えてる。
全部、僕の愛しい思い出
置いて帰る?ばか言わないで。君がいたから、ここまでこれた
好き?
簡単に言わないでよ。僕はそれ以上に君を、きっと、君を、愛おしく思ってる
『お前が “鍵” だと言うのか___?!』
鍵?なんのことだか知らないけど!とにかく俺は
「A…!僕の手を掴んで!!!」
「…っ、グクくん、」
必死に伸ばした手の先。
Aが伸ばす指の先に
チョン、と触れて
ここぞとばかりに僕はそれを掴んで引き寄せると
・
.
「っ、愛してる」
彼女の柔らかな頬に手を添えて、小さな唇に自分のを押し当てた
『あ、…ばかな…?!』
ぱあっと目を開けられないほどの光に包まれてふわっと体が浮き上がった
真っ白になった世界に
死ぬのかな、そう思った
_____あ、…!
そう思ったときにはふっと意識が遠のいて
じりじりじりじり_____
「ジョングガ!」
ナムジュニヒョンが僕を叩き起こす声が、聞こえてきた
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mila.(プロフ) - カホシさん» カホシさんコメントありがとうございます!ちょっと変わった世界観でしたけど楽しんでもらえたなら嬉しいです! (2021年3月28日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
カホシ - こんなにお話にハマったのは初めてです!これに出会えて良かったです!! (2021年3月27日 18時) (レス) id: f18e6e17b1 (このIDを非表示/違反報告)
_tunputo_(プロフ) - 処女作でこんなに複雑で作り込まれたお話が書けるなんてすごすぎます……一気に読んでしまいました……。世界観に引き込まれて没頭してしまいました。(笑)これ、ドラマになったらいいのに。なんて思ったり。他の作品も全て好きです。これからも更新楽しみにしてます。 (2020年11月27日 0時) (レス) id: 993cb3d94d (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - カナタさん» わあ、嬉しいです!もう一つの方も、ちょっとずつですが更新頑張りますので、楽しみにしていただけると嬉しいです(^^)最後までご愛読ありがとうございました! (2019年11月7日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - きょうさん» ありがとうございます!感想嬉しいです!これからも頑張りますね!!ご愛読ありがとうございました! (2019年11月7日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mila. | 作成日時:2019年10月28日 9時