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ジョングクside
「取引？」
「うん。…私の記憶によれば、悪魔は生贄と取引をするみたいで…。一番奪われたくないものを奪われる…それに応じられなければ、あの夢の世界に閉じ込められる、、」
僕の家の小さな机を囲んで。Aはココアのカップを両手で持って、ふうふうと息を吹きかける
厚手のカーディガン。ソファーに置かれた白いマフラー。
いつの間にか冬が訪れていた
それは同時に、僕らに許された期限が刻一刻と差し迫っているということを意味していた
「ヒョンの一番奪われたくないものってなんなんだろう、」
あんな笑顔いっぱいの、優しいヒョンが大切にしてたもの…
「お金やアクセサリーなんかじゃないのは確かだけど…」
きっと、物じゃない気がする
「…それにしても、階段の謎が解けないよね…私、さっぱり違いがわからない」
「あれだけ見て僕らだって気がつかないのに。どうしてヒョンたちわかったんだろう」
頭の良いAがわからないというんだ。僕なんかがわかるわけない。
「ん〜〜…っ。もっとジミンさんにヒントもらっておけばよかった…」
あれ以来ヒョンたちに会えない。その謎だって当然解けてない。
もしかしたらユンギヒョンが間違った階段を降りたからじゃないかとか、自分たちが何かしでかしたか、とか。色々考えたけど
ハァ、と項垂れるAの綺麗なうなじが目に入る。
「っ！//」
白い首に、ポニーテールで結えられたくるりと巻いた髪の毛がさらりと垂れる。
っア、ブナイ…
ギュッと目を瞑って大きく息を吐く。それでも心臓は鳴り止まない
「ｺﾎﾝｯ……ヒョ、ヒョンがした発言で、何か引っかかることもない？」
咳払いで焦りを隠して、声も上擦らないように気をつけた。のに、
＿＿＿＿とん、
「ｯ！！？！？！」
肩に小さな重み。
ギギギ、とブリキのように首を回すと、
「っ、」
Aが肩に寄りかかって目を瞑っていた
「A…ｯ？」
「…」
「…ね、寝たの？」
「…」
「…ハァ、
ふぅと天井を見上げる。なんでだ、さっきから心臓がおかしい。
小さな体。赤ちゃんみたいなほっぺ。ナチュラルな香り。
「あーー…っ」
軽率に触れたい。けど、僕は狼じゃない。兎だ。そう自制して、
窓から見える星空を眺めながらそっと彼女の指に自分の指を絡ませた
そして僕は、この気持ちの名前を知っている＿＿＿＿
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mila.(プロフ) - カホシさん» カホシさんコメントありがとうございます！ちょっと変わった世界観でしたけど楽しんでもらえたなら嬉しいです！ (2021年3月28日 20時) (
レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
カホシ - こんなにお話にハマったのは初めてです！これに出会えて良かったです!! (2021年3月27日 18時) (レス) id: f18e6e17b1 (このIDを非表示/違反報告)
_tunputo_(プロフ) - 処女作でこんなに複雑で作り込まれたお話が書けるなんてすごすぎます……一気に読んでしまいました……。世界観に引き込まれて没頭してしまいました。（笑）これ、ドラマになったらいいのに。なんて思ったり。他の作品も全て好きです。これからも更新楽しみにしてます。 (2020年11月27日 0時) (レス) id: 993cb3d94d (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - カナタさん» わあ、嬉しいです！もう一つの方も、ちょっとずつですが更新頑張りますので、楽しみにしていただけると嬉しいです(^^)最後までご愛読ありがとうございました！ (2019年11月7日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - きょうさん» ありがとうございます！感想嬉しいです！これからも頑張りますね！！ご愛読ありがとうございました！ (2019年11月7日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mila.
| 作成日時：2019年10月28日 9時
