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テヒョンさんが私とグクくんの腕を引いて、ぎゅうと抱きしめた。テヒョンさんの匂い。暖かい。
「…僕らは家族。ね、?」
「ヒョン…っ」
「大事な弟と妹。僕が絶対守るから。一緒にヒョンたちを探しに行こう」
グガ、頼りないかもしれないけど、許してね、って。
そう言ったらグクくんは「今更なにを…」って笑ってた。
「よし、そうと決まったらその階段を目指そう!」
テヒョンさんが手を繋ぎ直して、ニッコリ笑った
指輪をはめてゴツゴツとしたテヒョンさんの手。
節のしっかりある男らしいグクくんの手。
「…まずはNo.1に行きます」
「頭の中の地図は完璧?」
「うん、」
「?? あたまの中の地図?」
「A、この世界の地図を自分の頭の中につくっちゃってるんですよ、凄くないですか?」
えっへん、とグクくんが胸を張る。
「わーお!それ本当!?すっごーい!!!」
きゃっ、きゃっとはしゃぐテヒョンさんがあまりにも可愛くって笑みが溢れた
「…ここですね、」
古びた煉瓦の階段。
枯れた蔦が絡みついている
「…うぇえぇ。見ただけで不気味。なんでこれに気がつかなかったんだろう」
「…でも別に普通の階段だよね、」とグクくん
「うん、…何か特別変わったことは無さそう…」
「とりあえず全部見に行こう。何か違いを見つけられるかも」
テヒョンさんは階段の周りをグルグル回ってて
「ヒョン、なにしてるんですか?」
「正面だけじゃなくて、横も後ろも見ておかないとでしょ〜?」って、綺麗なスカイブルーの髪を揺らして楽しそうに笑ってた
「本当に可愛い人だね(笑)」
「…うん。テヒョニヒョンは、ああやってずっと僕のそばにいてくれたから、今までも…」
そうしてテヒョンさんを見つめるグクくんの目があまりにも美しくて
私はその光景を忘れることはないだろうと思う
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mila.(プロフ) - BeBeさん» BeBeさん、コメントありがとうございます。とっても嬉しいです!楽しんでいただけて書いて良かったなあと思います(笑) 本当にありがとうございます! (2019年12月19日 22時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
BeBe(プロフ) - ファンタジーものは好みではないのに、この作品はすごく面白くて、お話の中に入り込んでしまいます!!楽しく読ませて頂いてます! (2019年12月17日 14時) (レス) id: e6e2536d94 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - キムさん» わあ、とっても嬉しいお言葉ありがとうございます!2編も楽しみにしていただけると嬉しいです!頑張ります! (2019年10月29日 22時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
キム(プロフ) - mila.さんのもう一つの作品を読んでこれを読み始めました。世界観がとても好きでわかりそうでわからないこの物語の内容がとても好きです。読んでたらなぜか自然と涙が出て来ました。作者さんが書く文章や言葉の選びはとても心に響きます。これから2編読んで来ます。 (2019年10月28日 18時) (レス) id: dd11077a9f (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - さなさん» ご感想、とても嬉しいです!引き続きハラハラドキドキするようなお話が書けるように頑張ります!ご愛読ありがとうございます! (2019年10月24日 12時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mila. | 作成日時:2019年10月11日 23時