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ユンギside
「ねー、結局何にも思い出せてないの？」
俺の作業部屋にテヒョナとジョングギが集まる。テヒョンが唐突に話を切り出して、お菓子食べながらぽかんと口を半開きにしてるマンネはなんだかんだで可愛いと思う
「Aちゃん、本当に “鍵” なのかな？確かに記憶は断片的だけど、ホソギヒョンに繋がる記憶は何にも思い出せてないよ」
テヒョナはグギに向かってアーンと口を開けてお菓子をもらっていた
「焦っても仕方ないだろ、本人が思い出さねー限り俺らはどうしようもねぇんだから」
「……Aが、いつから一人暮らしを始めたか記憶がないって言ってました」
ジョングクが話し出す
「それと、 “世界の均衡が保てなくなった” 、そんな声を聴いた、とも＿＿＿＿」
テヒョンが「あとなんか言ってた？」と詰め寄るとジョングギは目を泳がせて
「…両親にこっちの世界に逃してもらったみたいだ、って。」
＿＿＿逃してもらった？
「世界の均衡が保てなくなったから、Aは “そっち” の世界で生きなさいって言われたそうです」
俺、その意味を考えてたんですけど、
「やっぱり夢の世界にいる “悪魔” が力を増幅させちゃって、それで均衡を保ってた “王” が力を失ってしまった。だから夢と現実との行き来が簡単にできるようになっちゃったんじゃないか、って」
「…そこにホソガが巻き込まれた、ってことか？」
「…そう考えると辻褄が合うような気がします」
なるほど。マンネの言ってることは合ってるかもしれない。
「“悪魔” は生贄を喰らって生きながらえるってナムジュニが言ってたよな。」
生贄とは、現実世界の人間のこと。
「…やだよヒョン、俺は考えたくない」
テヒョンが俺を制す
「“生贄” の祭儀がいつなのか、この前ナムジュニからきいた。10年に一度、12月31日の夜…」
「やだっ、ヒョンがそうだって決まってない！」
「でもそうじゃないとも言えないだろ」
「ｯなんでヒョンはそんなに冷静でいられるの？！俺もう限界だよ！俺もナムジュニヒョンみたいに向こうに残って＿＿！「ヒョン！！！！！」」
黙って俯いていたジョングギが静かに顔を上げる
「馬鹿なこと言わないでください。次、それを言ったら、マジで口塞ぎますよ」
唸りを上げるような怒りを込めた瞳。テヒョンが息を呑む
「……っミアネ、」
そろそろどうにかしねーとな。俺だって相当焦ってる。Aを頼ってる場合じゃない…
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mila.(プロフ) - BeBeさん» BeBeさん、コメントありがとうございます。とっても嬉しいです！楽しんでいただけて書いて良かったなあと思います(笑) 本当にありがとうございます！ (2019年12月19日 22時) (
レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
BeBe(プロフ) - ファンタジーものは好みではないのに、この作品はすごく面白くて、お話の中に入り込んでしまいます！！楽しく読ませて頂いてます！ (2019年12月17日 14時) (レス) id: e6e2536d94 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - キムさん» わあ、とっても嬉しいお言葉ありがとうございます！2編も楽しみにしていただけると嬉しいです！頑張ります！ (2019年10月29日 22時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
キム(プロフ) - mila.さんのもう一つの作品を読んでこれを読み始めました。世界観がとても好きでわかりそうでわからないこの物語の内容がとても好きです。読んでたらなぜか自然と涙が出て来ました。作者さんが書く文章や言葉の選びはとても心に響きます。これから2編読んで来ます。 (2019年10月28日 18時) (レス) id: dd11077a9f (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - さなさん» ご感想、とても嬉しいです！引き続きハラハラドキドキするようなお話が書けるように頑張ります！ご愛読ありがとうございます！ (2019年10月24日 12時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mila.
| 作成日時：2019年10月11日 23時
