29 ページ29
.
ジョングクside
ずっとずっと一緒だった僕らの中に、空気のように簡単に馴染んだA。
重い意識の中でバシバシと体を叩かれ、鼻を摘まれて、その息苦しさに目を開けると、Aが目の前で
「…グクくんが何をしたら起きてくれるのか考えるのが日課になりそう」
と笑った。
２回目の夢の世界へのトリップはなんとも平和だった。7人全員で食事をして、俺は彼女と探索をした
「…シャワー、使っていいよ」
廊下でてすぐのとこ。たまにここに泊まりに来るテヒョニヒョンのために買った新品のTシャツがあるから、それ使って
そう言うと暫く渋っていたが
「最後トンネルで走って汗かいたでしょ」
「…ごめんね、足遅くって……またおぶってもらっちゃった、…」
「いや、気にしないで」
本当にびっくりするくらい軽いし。彼女一人おぶるくらい屁でもなかった
シャワー室に向かった彼女を見送って、もう一度ベッドに仰向けに倒れ込む。
「……ホソギヒョン、どこにいるの…？会いたい、」
＿＿＿＿＿ “…どうかした？”
夢の世界でいきなり立ち止まったA。僕がそう問いかけると、
“…地図、作ってるの”
“地図？…紙とかペンないよ”
“あー、えっと、頭の中で、”
“＿＿＿え？”
そんなことができるのか？
“宇宙空間みたいに永遠に広がってる空間なのか、拡張のない世界なのか、歪みはあるのか、次来た時違う道になってるってことがあるのか…そういうの把握しておきたくって、…”
＿＿＿＿凄いな…
俺はお世辞にも勉強ができた方じゃないから。なんかレベルが違う、…
“本当に頭いいんだね”
“……ううん、それ "しか" ないの、”＿＿＿＿＿
そう言って寂しげに笑った顔が、なんとなくホソギヒョンが "ジニヒョンを探して" と言ったあの表情に重なって、俺はぐしゃぐしゃと頭を掻き回す。
ああ、いやだ。
シャワーからあがった彼女はすぐに支度をして家を出た
「…朝ごはんは？」
「あ、いつもあまり食べないから、」
それに
「今日は大事な発表があって…っ。家に戻って確認しなきゃならないから」
急ぐね、そう言って出て行ってしまった
その5秒後、突然扉が開いて、
「言い忘れたっ、…グクくん、レッスンファイティン…！」
「っ！！」
バタン、と扉が閉まると、僕はじわじわと赤くなる頬をペチペチと叩いて、「…ずる、」と小さく声を漏らした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 595人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mila.(プロフ) - BeBeさん» BeBeさん、コメントありがとうございます。とっても嬉しいです！楽しんでいただけて書いて良かったなあと思います(笑) 本当にありがとうございます！ (2019年12月19日 22時) (
レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
BeBe(プロフ) - ファンタジーものは好みではないのに、この作品はすごく面白くて、お話の中に入り込んでしまいます！！楽しく読ませて頂いてます！ (2019年12月17日 14時) (レス) id: e6e2536d94 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - キムさん» わあ、とっても嬉しいお言葉ありがとうございます！2編も楽しみにしていただけると嬉しいです！頑張ります！ (2019年10月29日 22時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
キム(プロフ) - mila.さんのもう一つの作品を読んでこれを読み始めました。世界観がとても好きでわかりそうでわからないこの物語の内容がとても好きです。読んでたらなぜか自然と涙が出て来ました。作者さんが書く文章や言葉の選びはとても心に響きます。これから2編読んで来ます。 (2019年10月28日 18時) (レス) id: dd11077a9f (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - さなさん» ご感想、とても嬉しいです！引き続きハラハラドキドキするようなお話が書けるように頑張ります！ご愛読ありがとうございます！ (2019年10月24日 12時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mila.
| 作成日時：2019年10月11日 23時
