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「行こう」
2回目の夢世界への旅は、グクくんにベッドに引き入れられて始まった。
ガッチリホールドされた状態で夢の世界に降り立った私たちは、この前会いに行けなかったナムジュンさんのところを目指すこととなった。
相変わらずテヒョンさんが私にぴったり張り付いて。時折私の頬を突いては「カワイイ、カワイイ」と笑う
すると暫く黙っていたグクくんが私とテヒョンさんの間にヌルッと割り込んできて、若干ムッとした表情でテヒョンさんを見つめると、グクくんの胸元にグリグリと頭を押し付けていた
____わあ、本当に仲が良いんだなぁ…
なんてぽかんと見ていたら、「あいつらが特別だ」とユンギさんが言う
「あ、いました!ヒョーン!」
この前より笑顔が増えたグクくんが手を大きく振る
「……ああ、みんな。ヒョンも来てくれたんですね」
____先輩だ、
落ち着きのある声に、なんだか私までほっとする
「…Aちゃん。久しぶりだね、元気にしてた?」
「…先輩こそ…」
「Aちゃんがここにいるってことは、全部話したってことかな?」
「いえ、まだ全部は…」
とグクくんが答える
「じゃあ僕がこの世界にいる理由は聞いた?」
「…はい。」
「そう、じゃあAちゃんは、出口が見えたら必ず時間内にトンネルを潜り抜けるんだよ、いいね?」
彼はそう言って微笑むけれど、私はなんだか腑に落ちなくて顔を顰めた。
「…困ったな、そんな顔をされると…(笑)…ユンギヒョン、ちょっと二人で話がしたいんですが、」
「わかった。…おい、先にジニヒョンの家行くぞ」
テヒョンさんとグクくんはユンギさんに連れられて行った
「さてと、」
「……わざとこちらに残ったんですよね」
「…いきなり核心をついてくるね、(笑)」
「最初から現実世界に戻る気がなかったんじゃないですか…?」
テヒョンさんは、ジミンさんがいないと死ぬんだと言った。
だから
「先輩は、ホソクさんがいる"この"世界で生きたいと思ってるんですよね、」
違いますか、と問い質す。
「…もう、5年だよ。心にポッカリ穴が開いて、それは何をしても埋まることなんてない…」
訥々と、先輩がホソクさんについて語り出した。
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mila.(プロフ) - BeBeさん» BeBeさん、コメントありがとうございます。とっても嬉しいです!楽しんでいただけて書いて良かったなあと思います(笑) 本当にありがとうございます! (2019年12月19日 22時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
BeBe(プロフ) - ファンタジーものは好みではないのに、この作品はすごく面白くて、お話の中に入り込んでしまいます!!楽しく読ませて頂いてます! (2019年12月17日 14時) (レス) id: e6e2536d94 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - キムさん» わあ、とっても嬉しいお言葉ありがとうございます!2編も楽しみにしていただけると嬉しいです!頑張ります! (2019年10月29日 22時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
キム(プロフ) - mila.さんのもう一つの作品を読んでこれを読み始めました。世界観がとても好きでわかりそうでわからないこの物語の内容がとても好きです。読んでたらなぜか自然と涙が出て来ました。作者さんが書く文章や言葉の選びはとても心に響きます。これから2編読んで来ます。 (2019年10月28日 18時) (レス) id: dd11077a9f (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - さなさん» ご感想、とても嬉しいです!引き続きハラハラドキドキするようなお話が書けるように頑張ります!ご愛読ありがとうございます! (2019年10月24日 12時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mila. | 作成日時:2019年10月11日 23時