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ジョングクside


「…拗ねてるの?」

隣を歩くテヒョニヒョンについ、と顎を撫でられる


「Aちゃん、ジニヒョン選んじゃったし、おまけにトンネルも一人で走って帰ってきたから」
「…別に、そんなんじゃ、」

フゥン、と言って僕の正面でいきなり立ち止まる


「俺は結構寂しかったけど?」
「…ヒョン、Aのこと好きですよね」
「うん。だって可愛いし」


ヒョンは男から見てもイケメンで、本当、かっこいい。お洒落だし、距離感詰めるのも上手で、内気な僕の心の扉を最初に開いたのはヒョンだった。そんな人たらしのヒョンのもとには男女関係なく人が寄って来る


「…でもヒョンはすごくスレンダーな人好きでしたよね」
「ええ〜そうだっけ。でも今Aちゃんを可愛いと思ってるからそれでいいの」



ヒョンのその言葉に、なんだかモヤモヤしてる自分がいて。


“俺、ヒョンが知らないAの顔知ってますよ”

と言葉にはしなかったけど強がってみる。いや、実際知ってるし。まず僕は同い年だし。シャワー上がった後ちょっとほっぺが桃色になってるのとか、料理が上手なのとか…







「あ、いたいた!Aちゃーーんっ!」


ててて、と走ってAに抱きつくヒョンの後ろ姿を茫然と眺める。




僕たちの出会いは、「ヒョンを助ける」という名目に過ぎなかったし、それ以上本当なら仲良くなる必要だってないのかもしれない。
けれど僕たちは夢の世界に行かない日にも会うようになった。そこで夢の世界の話をしないこともあった。

今まで僕たちの世界は、僕たちだけで回っていた。

だって、僕らには、ヒョンたちが全てだったから。


その世界に、もう一人別の存在が加わって、僕たちだけじゃない世界を知った。それは、きっと僕にとっても、テヒョニヒョンにとっても、大きな革命だった。




萌え袖パタパタしながらヒョンが不意に振り返る



「俺はお前を愛してるよーーっ」


「っ、な、」





それにはAもびっくりした顔をしていたけど、いつだって無償の愛をくれるヒョンに僕は全力の笑顔で答えた。

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設定タグ:BTS , 防弾少年団 , ジョングク   
作品ジャンル:恋愛
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mila.(プロフ) - BeBeさん» BeBeさん、コメントありがとうございます。とっても嬉しいです!楽しんでいただけて書いて良かったなあと思います(笑) 本当にありがとうございます! (2019年12月19日 22時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
BeBe(プロフ) - ファンタジーものは好みではないのに、この作品はすごく面白くて、お話の中に入り込んでしまいます!!楽しく読ませて頂いてます! (2019年12月17日 14時) (レス) id: e6e2536d94 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - キムさん» わあ、とっても嬉しいお言葉ありがとうございます!2編も楽しみにしていただけると嬉しいです!頑張ります! (2019年10月29日 22時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
キム(プロフ) - mila.さんのもう一つの作品を読んでこれを読み始めました。世界観がとても好きでわかりそうでわからないこの物語の内容がとても好きです。読んでたらなぜか自然と涙が出て来ました。作者さんが書く文章や言葉の選びはとても心に響きます。これから2編読んで来ます。 (2019年10月28日 18時) (レス) id: dd11077a9f (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - さなさん» ご感想、とても嬉しいです!引き続きハラハラドキドキするようなお話が書けるように頑張ります!ご愛読ありがとうございます! (2019年10月24日 12時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mila. | 作成日時:2019年10月11日 23時

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