一方その頃。 ページ5
「コ、ネ、シ、マ?俺が出せ言うた資料まだ提出されてへんのやけど?何か訳があるんですかねぇ」
「あ、いや〜、そのー…な?」
「な?じゃねえよ。コネシマお前提出日から何日経ったと思っとるん?もう5日やで!?いい加減出せや早く!!」
相変わらずここの生徒会は騒がしい。
本当に生徒会なのかと疑う程の騒がしさっぷり。
エーミールやオスマンはクッキー片手に紅茶飲んどるし、提出物を出さなかったコネシマは書記長トントンに怒られてるし。
俺、グルッペンはというと、得意分野の歴史の宿題を早く終わらせようと教科書とプリントと睨めっこしている。
「そーいや唄方Aって子、無能力者で有名らしいよ?」
髪の毛をぐしゃぐしゃにして学校全体の部活情報や進路情報をまとめていた鬱先生が急に話しかけてきた。Aという子は俺も知っている。確か群れる事が嫌いで常に無口無表情なんだとか。いつも1人で行動しているから逆に凄いな、とも思えてしまう。
それに唄方Aという子は成績もトップクラスなため、なかなか好感度が高い。喋った事も近付いた事も全く無いが、いつか喋ってみたいな、と思う。
しかし能力者達が集うこの学校。
Aのような無能力者が浮かないはずが無く、どうやらクラス内ではいじめが起きているようだ。
もうAくんは帰ったのだろうか。
一度一目見てみたい。
「鬱先生、唄方 Aという子にはGPSは取り付けてあるか?」
「ん?あー、Aくんねー、期待の星にはきちんと取り付けてあるよ」
ドヤ顔した鬱先生は放っておいて、さて、Aくんは何処だろう。……ここは…?
「なあ、Aくん、どうしてここで止まって動かないんだ?」
「え?…本当だ」
「………」
少し考えてみる。
Aくんはいじめにあっている…。
残念ながら能力のないAくんは隙だらけだ…。
もしかすると、誰かに襲われている可能性も低くない…。なら、
「その場所に行ってみないか?」
「なんでや?」
「一目見てみたいんや。生徒会全員連れて」
「全員かあ…、少し呼びかけてみるよ」
と、鬱先生は皆の所へ行き、声をかけに行った。
俺は、Aくんの居場所をもう少し特定できないかと鬱先生のパソコンを勝手に弄る。
…できた。どうやらAくんは何処かしらの倉庫?の中にいるようだ。やはり予感は的中してしまうんだろうか…。
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ぴくぴく - 続きが良ければ見たいです! (2021年7月31日 21時) (レス) id: 5d7df066e9 (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです。ご迷惑でなければ続きがみてみたいです。出来ればでいいので!! (2020年5月11日 9時) (レス) id: b50ce67a04 (このIDを非表示/違反報告)
Iris(アイリス)@サブ垢(プロフ) - ラブさん» あああ…ありがとうございます(´;ω;`) (2019年7月21日 18時) (レス) id: 5bc1173d93 (このIDを非表示/違反報告)
ラブ - アアアアナニコレエエエエめっさいいやん.......ちゅき (2019年7月6日 9時) (レス) id: b98e8ac430 (このIDを非表示/違反報告)
Iris(アイリス)@サブ垢(プロフ) - ふうさん» ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙この作品を見てくださる方様のほうが神様です…!!そう言って下さると嬉しいです(泣)ありがとうございます! (2019年5月28日 23時) (レス) id: 5bc1173d93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Iris(アイリス) x他1人 | 作者ホームページ:( ˘ω˘ )スヤァ… ( ˘ω゜)… ( ˘ω˘ )スヤァ…
作成日時:2019年2月7日 2時