【文スト】時を操りし少女は何を思う 壱篇

・ ページ44

太宰「やっぱり佐々城さんは犯人の顔は全く見てないようだ

日頃から貧血でよく倒れるんだけど、事件の日に気を失ったのも、それが原因だね…その後どうやって誘拐されたか……」

国木田「お前はああいう女が好みか？」

……国木田さん、何でそんな質問するんですか？

太宰「私は女性はみんな好きだよ

でも佐々城さんは、頼んだら心中してくれそうでいいなぁ♡♡」

太宰さんは本当にブレないですね……

太宰「国木田君こそどうなの？ああいうタイプ」

国木田「事件の被害者にして証人。それだけだ」

太宰「まあ、国木田君ならそうか……敦くん、読む？」

太宰「理想の女性」

そして太宰さんは国木田さんの手帳を取り出しました

いつの間に……

敦「"読む？"って、書いてあるんですか？」

太宰「国木田君の手帳にはあらゆる予定、計画、理想の類が記入されているのだ。ほらこことか」

敦「うわぁ！！」

敦さんが色んな表情で驚いているので私も覗いてみようとしました。

が太宰さんが「辞めておいた方がいいよ」と云ったので辞めておくことにしました

すると国木田さんが敦さんの手から手帳を取り返しました。

国木田「何か問題あるか？」

敦「いいえ、非常に共感できる女性の理想像だと思いますが……」

太宰「女性には見せない方が良いだろうねえ。Aちゃんに見せなくて正解だよ」

A「え？そんなに凄いんですか？」

国木田「俺の話はいい！今は誘拐の話だ！何か気づいた事は！！」

太宰「あるよ」

絶対に期待しない方がいいやつですね……

太宰「この新聞の写真、国木田君が中々男前に映っている」

国木田「それは俺に殴られたいという意思表示か？」

太宰「惜しむらくはこれだなあ

せっかく紙面を飾ったんだから、もうちょっと色気のある眼鏡にしておけばねえ

こんな地味な眼鏡」

国木田「おい」

すると太宰さんは国木田さんの眼鏡を奪って掛けました

太宰「生来、華のある私のような者しか似合わないよ

どうかね、二人とも」

敦「結構いいかも……」

A「良いと思いますよ」

国木田「俺には"詐欺師"にしか見えんがな……待てよ」

太宰「どうしたの？……あ」

！そういう事ですか。犯人が分かりましたね

━━━━━━━━━━━━━━━
作者の部屋
今回の投稿遅くなってしまってすみません！

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す