【文スト】時を操りし少女は何を思う 壱篇

第七話 蒼の使徒 ページ37

国木田side

理想とは何か？

その問いへの答えは無数にある

曰く言葉である。理想である。あらゆる意味の源泉である

だが俺に言わせればその答えは明確だ

俺の手帳の表紙。そこに書かれた単語である

理想……この手帳には俺の全てが書き込まれている

予定、計画、目的。この手帳が俺の未来の全てだ

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国木田「十秒も早く着いてしまった」

俺の名前は国木田独歩。現実を行く理想主義者にして理想を追う現実主義者

国木田「時間だ。……おはようございます」

敦「国木田さん助けて下さい！」

国木田「……なんだ朝っぱらから」

敦「うう……太宰さんが……あれです！」

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Aside

おはようございます。浅田Aです。

……私は今敦さんを盾にしています。

何故かというと

太宰「アーッ!」

太宰さんが可笑しいからです。怖いからです

太宰「国木田くーん。大変なんだ！これを見給えよ」

国木田「何がだ」

太宰「だからこれだよ！」

と云い指をさしている所は何もありません

国木田「俺にはお前の阿呆面しか見えんが」

太宰「遂にたどり着いたのだ！これが死後の世界、黄泉比良坂(よもつひろさか)！」

本当にどうすれば良いか判りません。助けてください

国木田「こいつは一体どういう訳だ？」

敦「国木田さん」

国木田「あぁ？」

敦「多分これです」

敦さんは太宰さんの何時も読んでいる完全自 殺読本と齧った跡のある黄色の水玉模様の緑のキノコを手に持っていた

太宰「やはり完全自 殺読本は━━━━━━名著だな！裏山に生えたキノコを食すだけで、こーんなにも愉快な自 殺の道へ逝けるなんて」

そして、太宰さんは上を向き笑い声をあげた

……あの声何処からでてるんだろう

国木田「毒キノコでも喰ったか」

敦「それがですね。致死性の猛毒キノコと間違え……」

あ、これは離れた方がいい

時を止めて国木田さんの隣にいった

……そして太宰さんは敦さんに飛びかかった

太宰「遂に捕まえた。虹色の草履虫だ！」

虹色の草履虫とは一体…

というか何故そんな幻覚が見えているのでしょうか

敦「国木田さーん！」泣

太宰「よし！うちで飼おう」

一方、国木田さんはというと

国木田「出勤後の書類整理だ。終わるまで待て」

……だそうです

敦「えぇぇえーッ！」

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作者の部屋
やっぱここの場面、面白すぎるw

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