Bitter Caramel ~tk×ar~ (ページ24)

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「もう、いいよ。ありがとう…」

頭にポン、と手をおき、髪をクシャッと撫でる。

「おれ、そこまで聞けたら分かるから。ずっと、考えてたんだね…。」

堪えていたであろう涙がポタッと膝に落ちる。

「おれ、…おれ、もう大切な人、失いたく、ない、っ…から、雄也、は、いなく、ならないで、ね？」

次々流れてくる涙を拭おうともせず、嗚咽を漏らす。

「一年間、辛かったね。」

大丈夫だよ。もう、そんな顔、君にはさせないから。おれは絶対死なない。

例えおれが、君を食べてしまいそうになろうとも…

　＊～＊～＊

雄也と出会って二年。

おれたちは無事に高校を卒業した。

二人とも赤点ギリギリだったから危なかったぁ…。。

そして、いつまでもおれの家にいるのもなんだから、お引っ越ししました！

そこそこ広いアパートの一室を借り、雄也は会社へ就職した。

おれ？おれは家で留守番。家事担当だから！

というのもまぁ、就活で受けたところを全て空振りし、入れなかったのだが...

そこは別に良くて、雄也がいてくれて幸せだから良いんだけど!!

…最近、そーゆーことをする時、雄也が甘噛みし始めた。

たまに本気で噛まれることもあるけど、まだ雄也に理性が残っているからすぐに行為ごとやめてくれる。

けど……たぶん、もうそろそろだと思う。

そろそろ、おれは彼に呑まれる。

覚悟はしてたつもりだった。でもいざその時になったら、すごく怖い。

怖くてたまらない。

どうやっておれを食べるのか分からないから、いつ殺されるのかも分からない。

おれの寝込みを襲って食べてしまうのか、それとも首を絞めて殺してから食べる？

…どれも雄也にはしてほしくない。

でも、しちゃうんだろうなぁ…怖い…けど、、…仕方ない。から…

それが、フォークへ最期にしてあげられることだから…

ーendー