Bitter Caramel ~tk×ar~ (ページ23)

今日:8 hit、昨日:7 hit、合計:27,409 hit

W ページ23

「…雄也さぁ、」

「あ、起きた？おはよ。」

「うん。あのさ、…全部話すよ。光のことも、おれの過ちも。」

「…ほんとに良いの？」

「うん。…ちょっと距離をおいてみて、分かったんだ。おれ、雄也がいなきゃいけないなって。だから…隠し事とか、したくない。」

「有岡くん…」

隣に座った彼の手を握る。少し震えている手をギュッと握り、震えを止まらせる。

「…光は、おれのせいで死んだ、って話、したよね。」

「うん。あと薮くんに色々教えてもらったことが少しあるけど…」

「光はほんとに優しかった。素直で、ちょっと抜けてて、かっこよくって…おれ、ほんとにひどいことしたんだ。」

少し俯き気味で言う彼の目はもう潤んでいる。

「…雄也はさ、おれが噂を広めたことに本気で怒ったよね。おれ、光にも同じことしてたんだ。」

「え…」

「それで、光も怒ったけど、雄也ほどじゃなかったからやめなかった。そしたら不登校になっちゃって…おれは最初、それが理由だなんて知らなかった。知ったのは、本当につい最近。…だから、おれは普通に過ごしてたんだけど、ある日、光が急に学校に来てね、腕を強く引いて屋上に連れ出した。その時の爪の跡とか、まだ残ってる。」

だから腕を強く引いた時嫌がったのか。ちょっと反省…。

「すぐにキスしてきたり、首もとを舐めたりしてきた。甘さ不足を抑えていた理性が爆発したんだって。でも、それすらも見られてて、動画も撮られてた。それでも光はやめなくて。光、って呼んでも舐めるのに夢中で気づいてくれなかった。そしたら段々甘噛みし始めたからこれはまずい、と思って、光を突き放したんだ。甘噛みし始めたらそのまま肉を食いちぎる可能性が出てくる。そうなると取り返しがつかなくなっちゃうからね。…そうしたら光は我に返ったみたいで、『おれ、いま君のこと食べようとしたよね…』って言いながら、後ずさってた。うん、って恐る恐る答えたら光の顔の色がみるみる変わっていくのがわかって…それで…」

そこから先は言うのが辛そうだった。