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O ページ15

目を覚ますと、目の前に彼の姿はなかった。



「今日は、おれの方が早く目ぇ覚めた。」



パッ、と後ろを向くと、有岡くんがふふっ、と笑いながら麦茶を飲んでいた。



「起こしてくれればよかったのに。」


「嫌だよ。だって寝顔可愛いんだもん。」



またそんな…



「腰いたくない?」


「今日は喉が痛くなった。喘ぎすぎたのか「そんなこと言わない。」


「遮らないでよ…人がものを言ってる時には静かに聞くって、幼稚園で教わることでしょ?」


「それとこれとは別。」


「はぁい。あ、ちなみにだけど、この下兄貴住んでるから。今はいないけど。」


「…はあぁ!?いやいや、言うの遅すぎだよ!もしお兄さんがいて、やってんのばれたらどうするつもりだった!?」


「別にそれぐらい良くない?たかがセッ クスだよ?」


「いや、されどセッ クスだから。…下、響かないの?」


「まぁ…普通に聞こえると思うけど…」


「今後、この部屋で絶対やんない。」


「えー!おれ思い立った時すぐしたい〜」


「学校でも?」


「トイレとか出来ると思うけど?」


「…とにかく、おれはしないから。ホテル行くなら別。」



我ながら「そう言うことじゃない!!」と心の中で呟きながらも、まぁ…

二回もすれば彼の味を求める欲も強くなってくるわけで。



「ホテルいこ!明後日!日曜日!」


「明後日?体持つの?」


「大丈夫♪」



へらっと笑いながら言えるところを見るともう腰の痛みはほとんどないように見えて、

ひょっとしたら慣れているのかもしれない、とも考えた。



「分かった。今回はおれがお金出すから。」


「…なんか不思議。」


「なにが?」


「あんなにせーこーい拒んでた君がこんなに積極的になってくれるなんて…おれは感激だよ…」


「無駄に変なことで感情を振り回すな。」


「はぁい。」



ふざけた笑いを見せて、もう一つのグラスに麦茶を注いだ。



「いる?」

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作者名:香音 | 作成日時:2017年10月22日 11時

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