N ページ14
「ねぇ、あの…前のフォークの人が持ってた物ってあるの?」
「あるよ!」
「見せて。」
「なんで?そんな見るような物じゃないけど…?」
「なんか…どんな人だったのかな、って…もっと、色々知りたいから…」
「…その意欲には感心するけど、ほんとにいいの?」
「?そんなにだめなものなの?」
「…いや、いいよ。持ってくるね!」
少し考えるように首を捻り、何かを降りきったように奥に消えた。
すぐに戻ってきた彼の手には白い箱。
…まさか…
「はい!」
「え、これだけ?」
「うん。あいつもほとんど持ってきてなかったから。残ってた部屋のものはお兄さんが回収に来ちゃってて…あとはこれだけ。」
パカッと蓋を開けると、まぁ予想通りの物。
「やっぱこれか…」
「やる?」
…………え?
「なんでそうなるの。これがあるからってやるとは限らないでしょ?」
「でも出してって言ったのそっちじゃん。」
「これだと思わないじゃん。だって…誰がゴムだと思うんだよ。いないだろ?」
「だから念を押して聞いたのに…」
「…でも別にやらなくたっていいじゃ…」
必死に止めようとするおれの口を彼がふっ、と塞ぎ、目の前に来た彼の髪からはシャンプーの優しい香りがふわっと香る。
…あぁ、もう、君って人は…
こうすればおれが壊れるってこと、知ってるんだね…
「…しよ?」
うるうるとした瞳に上目遣いで見つめられちゃあ、断る理由なんてなくなる。
「一回、だけだよ?」
コクりと首を縦に降ったのを確認して、カーペットの敷かれた床に押し倒した。
無論、君の甘い体を感じれば、一回では終われなくなってしまうのも分かっているのだけど。
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作者名:香音 | 作成日時:2017年10月22日 11時