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「え、君の部屋ってここ?」


「うん!」



自分の部屋、と言っていたそこは意外にも普通にアパートの一室を家の横に建てたようなところで、しっかりしていた。



「さ、中入って。」



案内されて、ドアを開ける。



「うわぁ…広いね…」


「一応二人暮らしように作られてるからね。」


「へぇ、そうなんだ…もしかして、前のフォークもここに住んでたりしたの?」


「うん。って言うか、彼が来るから、二人暮らしようにした。ってとこ。」


「あぁ、なるほど…」



思い立っただけでさらっと実現しているところを見ると、お金持ちなんだろうなって思ったりもする。



「ここが君の部屋。ドアとかつけてないから、エ ロ本読んでるとバレちゃうよ?」


「読まないし。読んでると思ってたの?」


「誰しも男は一回くらいエ ロ本読んだことあるでしょ。ないの?」


「そー言う有岡くんは?」


「あるけど。友達がくれた〜」


「あ、そう...」


「え、なにひいてんの?まさかほんとにないの?」


「まぁ…ない」


「貸してあげ「いらない。」


「んー、面白くない…」



本気か冗談かよくわからない嘘を流して、自分の荷物を整理し始める。



「え、それだけ?荷物。」


「うん、まぁ…」


「少ないねぇ、おれ絶対キャリーケース二個分くらいの荷物になるよ。」


「いや、それは多すぎだって。」


「漫画が入らねぇの。」


「本とかかぁ…置いてきちゃったよ。ほとんど。」


「でも中身ほとんど本じゃんか。服よりも入ってない?」


「気のせい。」


「ふーん、あっそ。あ、言っとくけど服とかは自己管理だからね。おれの服どうせちっちゃくて入んないでしょ?」


「悪いね、でかくて。」


「ちびで悪かったな!」



プイ、と顔を背けた有岡くん。

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作者名:香音 | 作成日時:2017年10月22日 11時

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