桜の舞う校庭 ページ32
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寒い冬が過ぎて、暖かい春がやって来た。
春といえば桜の季節な訳で、桜の木で覆われている学校の校庭は沢山のピンクの花びらで包まれている。
そんな中、泣いたり笑ったりしながら写真を撮る沢山の生徒達。
そう、今日は卒業式。
勿論、その中にはソクジン先輩もいる訳で
人気者の先輩は忙しそうに同級生達とあちらこちらで写真を撮っている。
YG「うーわっ………ヒョン忙しそ」
そんなソクジン先輩を私と3階のベランダから見下ろし、そうしかめっ面で呟いた隣のユンギ。
雪の中、ソクジン先輩が傘を貸してくれた日以降、私はソクジン先輩と話す事は勿論、顔を合わす事もしていない。
先輩には申し訳無いけど傘もなんだか返す気にならなくて、今、私の手元にある。
YG「それ返さないの?」
ぎゅっと握る私の手元の傘を指差しそう問い掛けて来るユンギ。
『返したいけど…何か、会いたく無い。』
YG「なんだそれ」
また胸が痛くなるのが嫌なんだよ、なんて心の中呟く。
YG「最後に何も言わなくていいの?」
『言う言葉なんて無いよ。ユンギこそ何か言いに行かなくていいの?』
そう答えた私を何故かじっと、真っ直ぐに見つめるユンギ。その瞳を同じ様に真っ直ぐ見つめ返すと
YG「ごめんな。」
小さくそう呟いた。
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葵(プロフ) - 架純さん» コメントありがとうございます。返信だいぶ遅くなってしまい申し訳ありません!そう言って頂けて嬉しい計りです…最後までありがとうございました。 (2020年6月7日 19時) (レス) id: 7e4da3a66e (このIDを非表示/違反報告)
架純 - ごめんなさい。完結です。本当に更新されるのが楽しみな作品でした!最後まで読むことができて幸せでした。 (2020年5月11日 23時) (レス) id: 5bc4c38947 (このIDを非表示/違反報告)
架純 - 間欠、お疲れ様です。惹かれる、素敵な作品を読ませてくださり、ありがとうございました! (2020年5月11日 23時) (レス) id: 5bc4c38947 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 舞子さん» 舞子さんコメントありがとうございます。もう、その様に言って頂けて嬉しく有難い計りでございます。更新中々出来ずでお待たせしてしまいすみませんでした。私もまた彼らを描けたらと思っております。最後までお読み頂きありがとうございました。 (2020年5月11日 3時) (レス) id: 53c331a9e9 (このIDを非表示/違反報告)
舞子(プロフ) - 葵さん、素敵な作品をありがとうございました。偽物彼女の世界観に浸れた日々はとても幸せでした。ユンギくんの気持ちが最後に切なく描かれて涙が出ました。またどこかで彼らに会えたら嬉しいです。お疲れ様でした (2020年5月11日 3時) (レス) id: acc8d9f98e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2020年2月10日 2時