偽物彼女

偽物だとしても、 ページ17

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JN「あぁぁ！！何で！？もう一回！」


そんな叫びと共にもう一回





JN「ヤー！？今ちょっと惜しかったのに！」


そしてもう一度、



でもやっぱりするりとクレーンから落ちてしまうハムスター。



　


　

JN「あんでぇ……」

ガラス戸に手を着いて悲しそうな顔をし、ガックリと肩を落とす先輩。

なんだか、このハムスターを選んでしまって申し訳無くなる




　



　



　

『オッパ、ごめんなさい。私がこれを選んだから、』


JN「何でAが謝るの？大丈夫、次は絶対取れるから」



『いえ、お金勿体無いんでもう辞めましょう』




　



　
JN「…僕、それじゃ凄くかっこ悪いよ」





　


『そんな事無いです。真剣な表情でやってるオッパは凄くかっこよかったですよ。』




　





　



そんな私の素直な気持ちの言葉に先輩は一瞬目を大きくすると、パッと前を向き直しまた小銭を入れた。






　
『オッパ、もういいって


JN「僕が取ってあげたいの。だってAは僕の彼女なんだから。偽物だとしても彼女なんだから。」





　


　

　
そんな先輩の言葉に胸がキュッと痛くなった。

そんな痛みに耐えながらジーッとクレーンを見つめていると




　





『あっ』





クレーンに綺麗に挟まれて移動するとポトンと、落ちたぬいぐるみ。


　







　





JN「はい、やっと、取れちゃった。」





　




そう言って耳を真っ赤にして私にハムスターを差し出したソクジン先輩からゆっくりと受け取る。




　
　




　
フワフワしてて、頰が膨らんでて小さくて可愛いらしいハムスターのぬいぐるみ。








JN「…嬉しい？」



『はい、とっても！大切にします』



思わず笑みが溢れてそう答えると、良かったと、笑ったソクジン先輩。







　


　









　




　



　




JN「それ、キーホルダーなんだね。」



『あ、本当だ。』



JN「通学バックに付けたら？」



『そうですね、絶対可愛い。そうします。』
　



即答した私にひゃひゃっと、笑い出す先輩。
何が面白いのか分からなくて疑問の眼差しを向けると









JN「Aは本当素直だね、本当、僕Aの素直な所、本当好きだよ。」



　




顔いっぱい笑ってそんな事を言うから

私の心臓が変な音を立てて凄い速さで脈を打った。


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