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私のそんな問い掛けに対面席の2人はピタッと身体の動きを止め、ほんの少し顔を強張らせた
…え…何?
まずい事を聞いてしまったと言わんばかりの雰囲気に頭の中に押し寄せる不安と疑問
…言いにくいバイトなの?一体どんな…どんな所でジミンくんは働いているの…?、そう頭の中で呟いた時「えっと…Aヌナ」と、ジョングクくんが私を呼んだ
『…はい』
JK「ヌナは何処まで知ってますか?僕達が働いてる“あそこ”について。」
そう言ってニコッと軽く微笑むジョングクくんと、ジーッと私を見つめるソクジンさん
『あの…私、何も知らないんです。確か…クラブバーですよね?前に…ジミンくんを追い掛けて初めてそこに行った時に、ソクジンさんがそう言ってました』
JN「え?僕?」
『はい……裏口からソクジンさんが出て来て…会員制のクラブバーだって、』そんな私の言葉にソクジンさんは考える様に少し眉を寄せた
そして少しの沈黙後「あぁ!!!」と、声を上げて目をこれでもかと大きく開くと、隣のジョングクくんの腕を凄い勢いで叩いた
JK「痛っ!!!ヒョン、何?!」
JN「思い出した!そうだ、何か見た事あると思ってたんだ、Aちゃんの事!あの時の子だったんだよジョングガ!!ほらあの日!」
JK「…あの日っていつですか?」
JN「僕らが早番で帰って、あの道で意識不明の重体者が出た日だよ!」
ソクジンさんのその言葉に思考が停止する
…意識不明の重体者?それって…
JK「あー…うちの店にまで珍しく警察が来たって連絡が個人に来た日ですね。顔が腫れ上がって…確か頰とか顎の骨が折れてた…」そこから先のジョングクくんの言葉、2人の会話はもう私の耳には入らなかった
ただ、私の頭の中にはあの男の腫れ上がった血塗れの顔と…一心不乱に男を殴るジミンくんの背中が浮かんで、少し身体が震え出した
拳に力を入れ食い入る様に目の前のグラスを見つめると「Aちゃん」と、呼ばれ顔を上げた瞬間
優しく微笑むソクジンさんの瞳が私を捉えた
そして
JN「きっと、こんなに知りたいのには訳があるんだよね?」
JN「僕達、女の子には優しいし…それに嘘は付きたく無い。ましてや君はあそこで働いているジミナの家族だ。だから単刀直入に言うね」
JN「あそこはクラブバー、そして会員制の風俗店なんだ」
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てこのてこん(プロフ) - 素晴らしいです。上からみたいになってたら大変申し訳ないのですが、本当に凄いです。 (2023年4月5日 21時) (レス) @page50 id: 46c510bf24 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづき(プロフ) - 今まで私が読んできた作品の中で一番感動した作品です!!!これからこれ以上の作品に出会えるのか、、、、笑笑また一から読み返してきます!!!!葵さん好き!!!!! (2022年2月5日 21時) (レス) @page50 id: 59021a9541 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - 最初ジミン最低だと思った私をどうぞ殴ってくださいwすごく面白かったです! (2020年8月30日 18時) (レス) id: 2ba33df001 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 塩飴さん» 塩飴さんこちらにもコメント大変ありがとうございます!思っていたよりもだいぶ長編になってしまって…色々と不安もあったので、この様な感想を頂けて嬉しさと安心で一杯になっています(;_;)本当にありがとうございます! (2020年8月1日 17時) (レス) id: 7e4da3a66e (このIDを非表示/違反報告)
塩飴 - キュンキュンしてました...(ピョンテ)ジミンクズやんけって思ってたんですけど途中から涙止まらなくて...ホソクテテアインナムジングクユンギに両親...すごく愛に包まれてますね。所々キュンキュンして、ハラハラして、面白かった。ドラマ化して欲しいです笑最高でした! (2020年7月24日 1時) (レス) id: 01cc0b77a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2019年11月1日 11時