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Aと兄妹以上の関係を持ち、少し経った頃
親が海外に行く事になった。
隣で今にも消えそうな顔をしているAとは違い僕にとってそれは好都合。

思う存分働けて、家でも堂々とAを自分の物にする事が出来る。

でも、実際繋がっているのは身体だけで、
身体は奪えても心までは奪えない。

 



 


「…付き合ってるよ?オーケー貰ったんだけど」
Aがホソギヒョンと付き合い始めた。

暗い奥深いトンネルに突き落とされた気分になる、
こんなにも彼女は僕の物だと主張しても
引かないホソギヒョンと僕が作り上げた籠で暴れ回るA



 

ムカつく、…気に入らない。

なのに
何故かこうなると、分かっていた自分がいた



 




多分…こんな僕達の関係が許されてはいけない物だと僕自身が1番思い、そして後悔していたんだと思う

だから僕のこの独占欲から……偽りと欲で固められた籠の中からAを連れ出して来れる存在を知らぬ間に求めていたのかもしれない。



 




2人が付き合い出してから僕は彼女の存在を自分の視野から完全に消した。

優しいAはあんな事を僕にされていたにも関わらず何度も僕を気遣い、接触しようとする

それが異常にムカついた。


「人の気も知らない癖に余計な事するな」
そう頭で呟きながら流しに乱暴に捨てる彼女が作った料理。無残な姿になる料理に毎回ほんの少し胸が痛んだが知らない振りをする





なのに、毎回毎回綺麗に盛り付け
並べられている僕への食事

偶に鉢合わせた時の
彼女からの心配そうな優しい眼差し。





 
憎いのに、愛しくて愛しくて堪らなくなる


心から彼女を愛してしまっている僕、
だから、せめてもの償いだった。

クリスマスの夜、そっとAの部屋に入ればベッドで丸まって眠るA
久々にしっかりと視界に映る彼女にキュッと心臓が痛くなった。
用意していたプレゼントをそっと彼女の手元に忍ばせれば目に映るメッセージカード。




そんなカードをゆっくり手に取り目を通した瞬間
身体を走り抜ける黒い感情と同時に
ぎゅっとカードを握り締めた。


 



静かに彼女の部屋を後にして家を出ると身体を包む低い気温に対抗するかの様に

僕はポケットから持っていたライターを取り出し
ゆっくりと握り締めぐちゃぐちゃになったメッセージカードに火を付けた。


カードが燃えて行く光景をじっと見つめる僕の顔が酷く歪んでいた事など、きっと誰も知らない

.

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設定タグ:bts , 防弾少年団 , ジミン   
作品ジャンル:恋愛
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てこのてこん(プロフ) - 素晴らしいです。上からみたいになってたら大変申し訳ないのですが、本当に凄いです。 (2023年4月5日 21時) (レス) @page50 id: 46c510bf24 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづき(プロフ) - 今まで私が読んできた作品の中で一番感動した作品です!!!これからこれ以上の作品に出会えるのか、、、、笑笑また一から読み返してきます!!!!葵さん好き!!!!! (2022年2月5日 21時) (レス) @page50 id: 59021a9541 (このIDを非表示/違反報告)
- 最初ジミン最低だと思った私をどうぞ殴ってくださいwすごく面白かったです! (2020年8月30日 18時) (レス) id: 2ba33df001 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 塩飴さん» 塩飴さんこちらにもコメント大変ありがとうございます!思っていたよりもだいぶ長編になってしまって…色々と不安もあったので、この様な感想を頂けて嬉しさと安心で一杯になっています(;_;)本当にありがとうございます! (2020年8月1日 17時) (レス) id: 7e4da3a66e (このIDを非表示/違反報告)
塩飴 - キュンキュンしてました...(ピョンテ)ジミンクズやんけって思ってたんですけど途中から涙止まらなくて...ホソクテテアインナムジングクユンギに両親...すごく愛に包まれてますね。所々キュンキュンして、ハラハラして、面白かった。ドラマ化して欲しいです笑最高でした! (2020年7月24日 1時) (レス) id: 01cc0b77a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年11月1日 11時

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