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コンコン-
温めたお粥が入った小さい土鍋と水が入ったペットボトルをお盆に乗せジミンくんの部屋のドアをノックした。でも返事は返ってこなくて少し戸惑いながらもゆっくりとドアノブに手を掛け
『ジミンくん…持って来たよ』
そう言いながら部屋に入ると、ベッドに腰掛けスマホを見ていたジミンくんの瞳が私を捉えた。
その瞬間、緊張から心臓がドキッと跳ねる。でも、何とか平然を装いながらきちんと整頓されている部屋の中を進み、ベッド横の机にお盆を置く。『…ちゃんと、食べてね?』そう言ってジミンくんに視線を向ければ、バチッと合う視線にバクバクと脈を大きく打ち始めた私の心臓
何も言わずにただじっと私を見つめるジミンくんの視線に耐え切れず『じゃ、じゃあ、私リビング行くね』そう言って部屋を出ようと扉に足を向けた瞬間、パシッと手首を掴まれた。びっくりしてジミンくんを見ると
JM「座れば?」そう呟いて、横に少し座る位置を移動したジミンくん。
……隣に座れって事?
そう頭の中で呟き、ゆっくりと恐る恐るジミンくんの隣に腰掛けるとジミンくんは私の手首を解放し視線をお粥が入った土鍋に向けて
JM「…たまご粥?」そうポツリと言った。
そんなジミンくんに少しびっくりする
『、そうだよ…良く分かったね、』
作ってる所何て見られてないし…何で分かったんだろう?何て思っていると
土鍋の蓋に手を伸ばし蓋を開け、レンゲでお粥を掬い、ゆっくりとお粥を口に含んだジミンくんは
JM「中1の時も熱出した時、作ってくれた。Aが。…………味も変わらないね」そう穏やかな横顔で呟いた。
『お…、覚えて、たの?』
突然そんな事を言われ驚きから声が少し震えてしまった。そんな私を横目にコクリと頷いたジミンくんはお粥を次々と口に運ぶ
そんなジミンくんの横顔はやっぱり穏やかに見えていつもの冷たい雰囲気は一切無い。…寧ろ少し前の様に暖かくて優しい…そんな気がして、私の肩にぐっと入っていた力がふわっと抜けた。
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葵(プロフ) - ひかさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて安心してます^ ^ありがとうございます! (2019年10月18日 2時) (レス) id: 1fb30686c6 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - Pちゃん()さん» いつもコメントありがとうございます!嬉しいお言葉ありがたいです(;_;)! (2019年10月18日 2時) (レス) id: 1fb30686c6 (このIDを非表示/違反報告)
ひか(プロフ) - Sほそく…好きです…!! (2019年10月7日 18時) (レス) id: 63030a26f2 (このIDを非表示/違反報告)
Pちゃん()(プロフ) - この小説大好き!ドキドキが止まらない! (2019年10月4日 17時) (レス) id: 00ec3437ee (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて安心してます…嬉しいです!!ありがとうございます!頑張ります! (2019年9月26日 23時) (レス) id: 1fb30686c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2019年9月13日 0時