日輪笑顔

34本目 ページ34

＊店番30日目






TH「ねぇちゃん、そんな暗い顔しないで」














「…だって」







そう私が呟くと
団扇を仰ぎながら
扇風機に当たり
はぁ、とため息をつくテヒョナ。












TH「…気持ちは、分かるけどさ。今日は、来るんじゃ無い？」






そう私に少し微笑みながら
呟き、自分を仰いでいた団扇を
私に向けて仰ぎ出すテヒョナに



















…そうかな、
なんて思う私






























ユンギさんが帰ってしまったあの日
ジンくんが来たあの日から




ユンギさんは、店に来ていない。

























あんなに毎日来ていたのに

もう4日も来ていない。













































名前で呼ばれる様になって、


他愛も無い話も沢山して


花火も一緒にして


自転車にも乗ったのに


















何だか
凄くユンギさんが
遠くに行ってしまった様な
そんな感覚に陥っていく。







































それでも時間が過ぎるのは
早くて、気付けば午後18時












今日もユンギさん来なかったな、
そんな風に思いながら
レジをいじっていると、























ーガラガラッ









YG「Aいつものちょうだい」









そう言って
会いたくて会いたくて堪らなかった
彼が入って来た。







「ユンギさんっ」






TH「ユンギヒョン！！」









そう、ほぼ同時に言った
私とテヒョナを観て
ふっ、と薄く笑うユンギさん。









そして20円を私に差し出して来た。






私は、それを受け取り
冷凍庫に向かう。
















TH「ユンギヒョン！4日間も来ないから心配してたよ！」









そんなテヒョナの言葉に














YG「あぁ、ちょっと色々あってよ」










そう答えたユンギさん。


















色々って何があったんだろう、
何て思いながら
レジに戻りユンギさんに
アイスを差し出すと












ユンギさんは、アイスを受け取らずに
ただ私を真っ直ぐに見つめた。
















そんなユンギさんの視線に
心臓が変な音を立て出した時だった






























YG「俺、都内の大学に進学決まったんだ。だから1週間後、そっちに行く事になった。」














真っ直ぐ私を見つめたまま、
ユンギさんは
そう呟いた。




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