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そんな事があった日から数ヶ月経ちました。
私はテヒョンオッパを毎日思いだします。
もしあの電話がテヒョンオッパだったのであれば
テヒョンオッパは何を伝えたかったのでしょうか。
今何処に居て何をしているのでしょうか。
毎日そんな疑問達が私の頭を支配していました。
そんな日々の中
それは突然でした。
「A、明日副社長とかと飲むんだけど
一緒に来ない?」
『え?』
「Aの事話したらさ
会ってみたいって言われて。
僕も皆んなにAの事紹介したいし…
駄目かな?」
急な事でビックリしましたがジミンオッパからのこんなお願いは初めてだったのと、私もいつもジミンオッパがどんな人達と飲んで居るのか気になって居た事。ジミンオッパやグクオッパの仕事場の人達がどんな人達なのか前から気になって居た事もあり
『駄目じゃないよ?いいよ。』
そう返事をしました。
ジミンオッパはそんな私の答えに頰を緩ませて嬉しそうに、ギュッと私を抱き締めてくれました
*
ジミンオッパやグクオッパの会社の人達は副社長さんを始め皆んないい人でした。酔って居るからか色々聞かれたりもしましたが悪酔する人も居なくて明るく礼儀正しい人が多い印象を受けました。
何より最近忙しさ故に家でも一緒に居る時間が少ないジミンオッパがずっと隣りに居てくれて、人付き合いの全然無い私を自然とリードしてくれた事が私は嬉しかったのです。
「楽しかった?」
『楽しかったよ。
それに皆んないい人で安心した』
「なら良かった!
こーやって手を繋いでAと
歩くの久しぶりだね」
『うん。そーだね』
「いつも寂しい思いさせてごめんね。
本当は毎日くっ付いて離れたく無いし
いっっぱい甘やかしてあげたいのに」
人通りが少なくない道の真ん中でぎゅーっと私を抱き締めて左右にゆらゆらと身体を少し揺らしながらジミンオッパは言いました。
「A、好きだよ。
これからもずっと大好きだよ」
そう言って優しい微笑みで私の頰にキスを落としたジミンオッパ。
幸せで幸せで
だから私は申し訳無くなりました
こんなにも私を大切に思ってくれているジミンオッパ。なのに私は何故不安になりテヒョンオッパの事ばかり思い出し想っているのか。
ジミンオッパへの申し訳無さと自分の不甲斐無さに、何故か涙が滲んでしまい隣りを幸せそうな表情で歩くジミンオッパにバレない様に
涙が完全に引くまで俯き加減で歩いたのを良く覚えています。
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葵(プロフ) - rikurikurikuさん» コメントありがとうございます。お返事遅くなり申し訳ありません。そう言ってもらえてとても嬉しく思います。完全素人です…言葉間違い、可笑しい部分もありますが、楽しんで頂けたら幸いです。 (2021年6月24日 13時) (レス) id: d19507b391 (このIDを非表示/違反報告)
rikurikuriku(プロフ) - 読んで鳥肌が立ちました…。こんなことは初めてです。どの作品も凄い!すごく引き込まれます。素人の方ではないですよね? (2021年6月20日 13時) (レス) id: a0f3b29227 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ヨバラズさん» コメントありがとうございます。お返事遅くなり申し訳ありません。その様に言って頂けて有り難いばかりです、ありがとうございます!! (2020年7月9日 16時) (レス) id: 7e4da3a66e (このIDを非表示/違反報告)
ヨバラズ(プロフ) - 一気に読ませて頂きました!言葉一つ一つに飲み込まれるようでした。台詞の少なさがまた、恐怖心や切なさ、喪失感を煽っていてとても面白かったです! (2020年7月3日 1時) (レス) id: 287b2c606f (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます。お話楽しんで頂けて嬉しく安心しております!最後まで読んで頂きありがとうございました。また新作の方でお会い出来たら嬉しいです! (2020年6月6日 8時) (レス) id: 7e4da3a66e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2020年5月10日 23時