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彼だと。
ラップの掛かったホットケーキを
指先でちぎり口に入れると、広がった懐かしいその味に
テヒョンオッパだと確信しました。
何故彼が家を知っているのか。
何故フロントを抜け暗証番号と指紋認証が必要なこの家の扉を開ける事が出来たのか。
沢山の疑問が私を覆い身体が震えました。
でも。
何故でしょうか。
あの家で過ごして居た時、朝に良くテヒョンオッパが作ってくれたこのホットケーキ。
2人で一緒に作った事もあるこの味に
じわじわと身体に広がる物がありました。
*
その後、ジミンオッパは結局残業になりジミンオッパから連絡を受け、私の具合が悪いと知ったグクオッパが家に凄い勢いでやって来ました。
しかし。
数時間前に起こったこの出来事を。
テヒョンオッパの事を私はグクオッパに話す事はしませんでした。
勿論ジミンオッパにもです。
自分でも分かりませんが何故か話す事が出来なかったのです。
*
その日から
私の中には常に彼に対する疑問とあの頃の彼の姿が鮮明に思い出される様になりました。
家事をしていても、ジミンオッパと話していても頭の中にチラつくテヒョンオッパ。
今、何をしているのか。
何処に居るのか。
そんな事ばかり考える様になり、もうこの時の私はテヒョンオッパを思い出す事に対して
ジミンオッパに申し訳無い。
そんな気持ちは無くなっていました。
私の中に蘇るテヒョンオッパはどれも暖かく優しいテヒョンオッパ。
そんな彼との記憶が日々鮮明に思い出される中
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葵(プロフ) - rikurikurikuさん» コメントありがとうございます。お返事遅くなり申し訳ありません。そう言ってもらえてとても嬉しく思います。完全素人です…言葉間違い、可笑しい部分もありますが、楽しんで頂けたら幸いです。 (2021年6月24日 13時) (レス) id: d19507b391 (このIDを非表示/違反報告)
rikurikuriku(プロフ) - 読んで鳥肌が立ちました…。こんなことは初めてです。どの作品も凄い!すごく引き込まれます。素人の方ではないですよね? (2021年6月20日 13時) (レス) id: a0f3b29227 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ヨバラズさん» コメントありがとうございます。お返事遅くなり申し訳ありません。その様に言って頂けて有り難いばかりです、ありがとうございます!! (2020年7月9日 16時) (レス) id: 7e4da3a66e (このIDを非表示/違反報告)
ヨバラズ(プロフ) - 一気に読ませて頂きました!言葉一つ一つに飲み込まれるようでした。台詞の少なさがまた、恐怖心や切なさ、喪失感を煽っていてとても面白かったです! (2020年7月3日 1時) (レス) id: 287b2c606f (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます。お話楽しんで頂けて嬉しく安心しております!最後まで読んで頂きありがとうございました。また新作の方でお会い出来たら嬉しいです! (2020年6月6日 8時) (レス) id: 7e4da3a66e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2020年5月10日 23時