176話 ページ31
マルコ「サッチが回復したところで、改めてティーチへの措置を話し合いたいよい」
マルコ「まず、オヤジはどうするべきだと思ってるよい?」
オヤジ「…奴は追わない方がいい」
ダンッ!!!
エース「何でだよっ!!」
エースは立ち上がり、今にも飛び出さんとする勢いで怒鳴り上げた。
マルコ「やめろよいエース!頭を冷やせ!!」
エース「ッなんでだよ!?悔しくねぇのかっ!?」
暴れるエースをイゾウやビスタが抑える。
ジル「オヤジは今回は特例だって言ってんだ!ティーチは追わなくていい!」
エース「放せ!奴は俺の隊の部下だ!」
エース「これを放っておいてサッチやAの無念はいつになったら晴れるんだ!?」
オヤジ「エース」
オヤジ「良いんだ。今回だけは」
オヤジ「…妙な胸騒ぎがしてな」
オヤジは神妙な面持ちでそう口にした。
…あれの内容が確かなら、このオヤジの勘は正しい。
サッチ「…俺もAも結果死んでないわけだし」
サッチ「俺っちはオヤジの意見に賛成します」
ここで引き留められたら、何かが変わるのだろうか。
『…私も、サッチと同じ意見だよ』
エース「っでも、!」
イゾウ「オヤジがそう言ってるんだ」
ジョズ「あぁ、俺たちはそれに従うべきだろう」
サッチの回復を待っていたここ数日で、エースの怒りは我慢の限界を迎えていたらしい。
爆発した感情が抑えられないでいる。
エース「…っ我慢ならねぇ!!俺はアイツにケジメを付けさせる!!」
ダッ!!!
そのまま走り出し、部屋を飛び出して行く。
バン!!
イゾウ「エース!!」
サッチ「おい!!」
マルコ「待てよい!」
口々に制止の声が上がるが聞く耳を持たない。
『…オヤジ、賛成するとか言った手前悪いけど』
ガタッ…
『私も、エースと行くよ』
マルコ「お前まで何言ってるんだよい!!?」
だって大戦が起こるかもしれないのに、その要因を放置する訳にはいかないだろう。
『…ふぅ…気が変わった。とでも言っておこうかな』
一つ息を吐いて、白々しく言い放つ。
オヤジ「…A」
オヤジがこの先何と言うかは薄々分かっていた。
だからこそ、それは言わせないのだ。
『…分かってる。必ず連れ帰るよ』
カツン_
カツン_
カツン_
ガチャン
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作者名:雨狼 | 作成日時:2024年2月21日 12時