家族のことが、大切だから (ページ17)

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１６３話ページ17

それだけは絶対に避けなければ。

そして、全員を守ることはできないかもしれないが、少しでも死人を減らさなければいけない。

…どうしたものか。

【あやかし】は無駄に比喩表現が用いられており、正しく読み解くには時間が掛かるだろう。

まだ適当な解釈は出来ていないが、この先の話を思い出してみる。

［炎は闇を追へど陥れられ、敵の手中へとやらる。

炎は闇に敗れ、岩漿に敗れ、天に帰らむ。

炎を救ふため同志どもが一堂に会するも、敗るることに。

終いには父も炎と共に気高き天命を全うせむ。

数多の兵の御霊は炎と同じ道を進まむ。］

要約するとこんな内容だったか。

分かりやすいように噛み砕いてみる。

…炎は闇を追うが陥れられ、敵の手中へと送られる。

炎を救うため同志達が一堂に会するも、敗れることに。

炎は闇に敗れ、岩漿……つまり溶岩に敗れ、天に帰るだろう。

終いには父も炎と共に気高き天命を全うする。

ざっくり解読するとこのような文章になる。

……炎というのは恐らくエースを指しているのだろう。

闇、というのは何を指しているのかは定かではないが、この場合ティーチのことだろうか。

何故闇という比喩なのだろうか。

敵が誰なのかはまだわからない。

同志とは、白ひげ海賊団のクルーのことだろう。

溶岩とは、もしかすると海軍大将の赤犬のことを指しているのかも。

つまり、エースを助けようとしたが、結果的には負けてしまう。

父はオヤジだとすると、大敗した挙げ句オヤジが亡くなってしまう。

エースの死の原因は赤犬の攻撃ということになるだろう。

ロギアと言えど、炎の上位互換である溶岩には打ち勝てないということか。

…覚えていない内容もあるし、わからない部分も多い。

取り敢えず部屋に戻って読み返したい。

【あやかし】の文体が古いため現代文に直す必要がある。

…生まれの土地に初めて感謝したかもしれない。

古文は理解出来るため、大した労力は要さないだろう。

ギッ…

ベッドから降り、カーテンを開けようとする。

シャー…

ﾏﾙｺ「うわっ、A起きてたのかよい？」

私がカーテンを開けるより先にマルコが開けたため、お互いに驚きを隠せなかった。

『うん。おはよ』

ﾏﾙｺ「…おはようさん。……何で立ち歩いてるんだよい？」

しまった。

一人で立ち歩くなと言われていたのだった。

『部屋から本を持って来ようと思って』

ﾏﾙｺ「なるほどねぃ。なら一緒に行くよい」

『助かる』