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『えーと。ごめん。君ら誰?』
とりあえず聞いてみる。いや、だって断言できるもん。絶対会ったことない。
こんなインパクト強い二人、会ったら忘れる訳がない。
「すんません!!俺烏野二年の西谷夕っス!」
「俺、二年の田中龍之介っス」
『ああ、何。君らもしかしてきよちゃんの知り合い?』
「「き、きよちゃん…!!」」
『え。何』
マジでいちいち怖いんだけど。
「「潔子さんを助けていただいてありがとうございましたぁぁ!!」」
突然土下座され思わずドン引く。切実に帰りたい。
『ちょっ、ちょっと!!分かったから立て!』
人目が痛すぎて腕を掴んで二人を引っ張りあげる。
…と。
「…これから姉御と呼ばせていただいてもいいでしょうか」
突然坊主くんが口を開いた。
『…はぁ?』
「…俺ら潔子さん親衛隊はこれからあなた様の手となり足となり矛となってみせます」
メッシュくんまでなんか言ってる。矛って。特攻隊長かよ。盾じゃね?
『えーっと。ちょっと言っている意味が分かんないんだけど』
げんなりしているとこれほどまで顔に出しているのに、全く動じない止まらない、そして引かない。
何なんだこいつら。鬼メンタルすぎる。
っていうかさっきから空に向かって目を輝かせてる気がしてたんだけど、ねぇ私のこと見えてる?おいコラせめてこっち見ろ。
「お前ら!!」
…どうやってこの場から逃げ出そうかなぁ、なんて考えていると、バス停の方から真面目そうな男の子が息を切らしながら走ってきた。
「げっ、力!!」「げっ、縁下!!」
二人の声が面白いほどぴったりと重なる。
「おいお前ら!!迷惑かけてんじゃねぇ!」
その男の子は二人の頭を両手で押さえつけ、自分も深く頭を下げた。
「すいませんでした!!」
『お、おうおう。よく分かんねぇけどいいから顔上げろよ』
「へ!あ、ありがとうございます」
弾かれたように顔をあげたその子の声音と表情で、一瞬でその子が考えていることを理解した。
『あー…悪ぃな。口悪くてびっくりしたろ』
「いえ!…随分かっこいい方だなぁと思って」
そう言って微笑む男の子に、目を見開いたのは私の方だった。
え、後輩に欲しいんだけど。
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雨音(プロフ) - Lunaさん» コメントありがとうございます(^^)わわ、ニヤニヤしてくださいましたか(*^^*)こちらこそ読んでくださってありがとうございます!とっても嬉しいです╰(*´︶`*)╯♡またお暇な時にでも是非覗きに来てくださいませ(*´-`) (6月20日 20時) (レス) id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - はじめまして!夢主ちゃん、カッコ良すぎてニヤけました🥹素敵なお話ありがとうございます😊 (6月17日 20時) (レス) @page22 id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 赤葦くんのお嫁に行かせてさん» わわ、嬉しすぎるお言葉ありがとうございます(*^◯^*)そしてこちらでも返信遅れてすみません…(TT)目指せかっこいい夢主ちゃん!で書いたのでそう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです(*´꒳`*)励みになります!!ありがとうございました(TT) (2023年2月11日 18時) (レス) id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
赤葦くんのお嫁に行かせて - 夢主ちゃんめっちゃかっけぇw女でも惚れるわ(( (2023年1月10日 21時) (レス) @page24 id: 8eae8b626f (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 麗さん» 二つとも見落としていました…。訂正いたしました、ご指摘ありがとうございました!! (2020年8月24日 23時) (レス) id: 57a2e7dd63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨音 | 作成日時:2020年5月23日 23時