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「いや、けど高校生とは思ってへんで！？」
「ふは、いいですよ笑」
ーーむしろフォローさせちゃってすみません。
そう言ってから、眉を下げて笑ってみせる。
童顔な自覚はあるし、職場が厳しいから髪色も暗いし。
…幼く見られる事には、学生時代から慣れっこだ。
「…正解はですね」
大橋くんが無言でコクリと頷く。
目の前の彼の表情は真剣そのもので。こんなくだらない質問にもちゃんと答えてくれる大橋くん、安定に優しすぎる。
別に溜めるものでもないから、特に間も置かず口を開いた。
「…同い年です」
「…へ！？、」
「んーと、私は早生まれなので違いますけど、1997年の代です」
「…え、…えっ！？」
「え、そんなに驚きます？笑」
もともと大きな目を更にまん丸くした大橋くんが、口元に手を当てながら、もう一度「え、！？」と叫んだ。
「え、じゃあ何で敬語使ってはる…んですか？」
「いやいや大橋くんは敬語なくていいんですよ！笑 」
「やって同い年なんやから、それならAさんも敬語なくてええんちゃいます、！？」
「いや、でも大橋くんは私にとって推し様なので」
「…オシサマ？」
「んふ、大好きな人って事です」
ーーだから、大橋くんは今まで通り敬語なしでお願いします。
そう言って微笑んで見せると、大橋くんは少しだけ不服そうにしながらも、コクリと一つ頷いてくれた。
「ふふ、じゃあ食べましょ」
「…せやな！」
＊
「あ、そう言えばこの前はありがとうございました」
食後のコーヒーを一口啜ってから思い出したようにそう告げれば、大きな瞳がくるりとこちらを向いた。
…ちなみに大橋くんの好みに合わせて、ポーカーフェイスで必死にブラックを飲んでいる私。
苦いのが苦手なのはーー内緒だ。
「この前？」
「はい。電話してくれた時の」
「あー！！ え、あれ…俺何かした…？」
うーんと唸り始めてしまった彼に笑みを一つ落としてから、はい、と。
持っていたカップをカチャリとソーサーに置きながら、目元をそっと緩めた。
「あれから大分眠れるようになりました」
「ホンマ？ 嘘吐いてへん？」
「はい。…本当に」
「そっか」
よかった。
そう言って朗らかに笑った彼が、余りにも優しく目を細めて見せるから。
思わずそっと、息を止めた。
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雨音(プロフ) - とまと。さん» コメントありがとうございます！未熟者ですが表現の仕方とか言葉選びには自分なりのこだわりを持って書いているので、そう言って頂けてとっても嬉しいです(๑˃̵ᴗ˂̵)励みになります(^^)ありがとうございました！！ (9月29日 19時) (
レス) id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
とまと。(プロフ) - 表現の一つ一つが魅力的で物語に引き込まれました！ (9月27日 21時) (レス) @page5 id: 880d93815c (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 夜星さん» 夜星様、嬉しすぎるお言葉ありがとうございます…(´；ω；`)とっても恐れ多いですが、すごく励みになります…！少しでも楽しんでいただけるようにぼちぼち頑張っていくので、またお暇な時にでも覗きにきてくださったら嬉しいです(*^^*)ありがとうございました！ (5月21日 22時) (レス) id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
夜星(プロフ) - 文字量多いと書いていましたが、そんなことないですよ！場面や感情の描写が丁寧だと自分がその場にいることを想像しながら読むことができるので、雨音さんの書き方はとても好きです！気長に更新待っていますので、無理せず最後まで書いていただきたいです！ (5月20日 12時) (レス) @page30 id: 3020618f52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2023年4月3日 0時
