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「何でまた泣くん〜笑」
泣いたり笑ったり、ホンマ忙しいなぁ。
その言葉と共に、視界の端ーー伸びてきた手が、ぽん、と頭に降ってきた。
「…ひぇ、」
「ん？ どしたぁ？」
手慣れたようなその仕草に、甘い掠れ声に。思わず頬がじわりと熱を持つ。
ドキドキと早鐘を打つ心臓に、今だけは気付かないフリをして。
蓄積された熱を少しでも逃がそうと、彼にバレないよう、細く息を吐き出した。
…まぁ、女の子に、というよりむしろ年下の子供にするようなそれは、大橋くんじゃなければ「子供扱いするな」と怒りたいところだったけれど。
…大好きな推しからの言葉であれば、何でも嬉しいもん。
内心でそう誰とも無しに言い訳しながら、「…何でもないです」と、首を小さく横に振った。
「…大橋くんが感情揺さぶってくるので」
「なにそれ！笑 初めて言われたわぁ笑」
「私も初めて言いました笑」
おずおずと、目を見合わせて笑い合う。
「あ、ごめん。もう一回ちゃんと名前、聞いてもええ？」
「ふふ、はい」
顔に自信なんてこれっぽっちもないけれど、恥を忍んでマスクを外す。
笑顔は女の子ができる最高の化粧だって。そんな、全ての女の子を勇気づけてくれる言葉をこの世に残してくれたのは、美女の名を欲しいままにした、かの有名な絶対的スター、マリリン・モンローだったか。
ーーその言葉を信じて、笑え。
今だけだったとしても、大好きな彼の前で、最高に可愛くあれ。
「AAです」
微笑みと共に落としたその言葉が、空気を揺らす。
…ついでに、私の心の何処かも、揺らいだ気がした。
.
ーーーとある何でもない、春の穏やかな日。
変わり映えのしないありふれた日常に、まるで流れ星のように降ってきたのは、
…大好きな彼との、出会いだった。
この出会いは偶然か、それとも必然か。
運命か、それとも宿命か。
謳歌せよ、第二の “
ーーーこれは、一通のファンレターから始まった、
私と彼らを結ぶ、たった一つの恋のお話。
.
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雨音(プロフ) - とまと。さん» コメントありがとうございます！未熟者ですが表現の仕方とか言葉選びには自分なりのこだわりを持って書いているので、そう言って頂けてとっても嬉しいです(๑˃̵ᴗ˂̵)励みになります(^^)ありがとうございました！！ (9月29日 19時) (
レス) id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
とまと。(プロフ) - 表現の一つ一つが魅力的で物語に引き込まれました！ (9月27日 21時) (レス) @page5 id: 880d93815c (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 夜星さん» 夜星様、嬉しすぎるお言葉ありがとうございます…(´；ω；`)とっても恐れ多いですが、すごく励みになります…！少しでも楽しんでいただけるようにぼちぼち頑張っていくので、またお暇な時にでも覗きにきてくださったら嬉しいです(*^^*)ありがとうございました！ (5月21日 22時) (レス) id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
夜星(プロフ) - 文字量多いと書いていましたが、そんなことないですよ！場面や感情の描写が丁寧だと自分がその場にいることを想像しながら読むことができるので、雨音さんの書き方はとても好きです！気長に更新待っていますので、無理せず最後まで書いていただきたいです！ (5月20日 12時) (レス) @page30 id: 3020618f52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2023年4月3日 0時
