検索窓
今日:146 hit、昨日:137 hit、合計:217,395 hit

ページ7

「え〜急に何。大大大好きだけど!!」

熱い想いを込めて叫んだら岩ちゃんに「うるせぇ」って怒鳴られた。怖い。


「確かに。前から思ってたけど、Aって明らかに及川のタイプじゃないもんな」

「及川が好きなのって大体ベタじゃん?」

「分かる。女の子だったらかわいくて小さくて料理できて〜みたいな?」

「Aとかマジ逆じゃん」

「まぁ元々コイツら仲悪かったけどな」

「ちょっと岩ちゃん!余計なこと言わないでよ!」

岩ちゃんが口をモグモグさせながら何気なく言った言葉に、二人が目を輝かせて食いついた。


「何それ何それ!!俺知らなかったんだけど!!」

「俺も。Aと及川が?」


あ、もうコレ全部話すまでしつこく聞かれるパターンだ。
溜め息を吐きながら、手に持っていたパンを口の中に放り込んだ。


「おう。コイツ高校入る前くらいまでAのこと夏瀬って呼んでたしな。」

「へぇ〜。お前ら幼なじみだしずっと今みたいな感じかと思ってたわ」

「及川さん、関係が変わったきっかけは何だったんですかぁ?」

マッキーが、持っていたペットボトルをマイクのように俺の口元に近付ける。にやつく口元を隠そうともしないその態度に、俺は唇を尖らせながらぷいと顔を背けた。


「何でもいいでしょ!言いません〜」

「おい何だよ。思い出は独り占めってか」

「松の言うとおりだ!教えろよ!」

「俺とAの二人だけの思い出だし〜。マッキーとまっつんには言いません〜」

「岩泉はなんか知らねぇの?」

まっつんがターゲットを岩ちゃんに変える。


「知らねぇ」

「え…。マジで?」

「おう」

「岩泉が知らねぇんだったら終わりじゃねぇかよ!!岩泉なんで知らねぇんだよ!!」

「知るか!!俺のせいにすんじゃねぇ!!」

ぎゃいぎゃいと騒ぎ始めた二人とそれを面白そうに傍観する一人。そんな三人を眺めながら、俺はふとあの日のことを思い出した。



頭をガツンと殴られたような衝撃も、
はらはらと頬を溢れる雫も、

…鮮やかに、今も胸に蘇る。




そう、あれはーー、











ーーー君に、堕ちた日。


.

◇及川徹の場合→←大好きなあの子の話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (188 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
679人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー!! , 青葉城西   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雨音(プロフ) - コメントありがとうございますT^Tそんな嬉しいことを言って下さるなんて涙が…更新頑張れそうです(*´◒`*)猫様も体調気をつけて下さいね!本当にありがとうございました(*'▽'*) (2022年4月29日 19時) (レス) id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
- まじでこの作品大好きです‼︎体調に気をつけてくださいね。 (2022年4月29日 11時) (レス) @page2 id: fd92b45f0d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雨音 | 作成日時:2020年7月25日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。