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「そう言う事なら余計帰れ」
仏頂面に戻ったみぞぐっちゃんが、私を見据えながら言い聞かせるように再び口を開く。何だか圧まで飛ばし始めたその人に、負けじと言い返した。
『嫌です』
「貧血になってぶっ倒れたらどうすんだ」
『放置してください』
「…体調悪いんだろ」
『別に悪くないです』
「…」
『んじゃ、失礼しまーす』
ふふん。勝った。
そう思って今度こそ背を向けようとした瞬間。
「…ああ、もう!!」
後ろから聞こえてきた声にうわっと思いながら振り返る。
頭をガシガシと掻いた後、みぞぐっちゃんは近くにいた監督に向かって、
…こう言った。
「ちょっとコイツ休ませてきます」
『はぁ!?』
思わず素っ頓狂な声が口から漏れた。いやマジでどういう事。
『ちょっと勝手なこと言わないでよ!』
「ほら行くぞ」
『やだやだやだ!!』
せめてもの抵抗に監督が座っているベンチにしがみついた。
困ったように苦笑いする監督。
ごめんね監督。でもコイツに連れていかれる訳にはいかないんだ。
なんて心の中で監督に語りかけていると、それはそれは大きな舌打ちが頭上から聞こえてきた。
うわ、コイツマジでキレてんじゃん。
ひぇー。怖。なんて思っていると。
『…………ん?』
――突然腕を引かれ、そして次の瞬間にはなぜか体が宙に浮いていた。
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雨音(プロフ) - コメントありがとうございますT^Tそんな嬉しいことを言って下さるなんて涙が…更新頑張れそうです(*´◒`*)猫様も体調気をつけて下さいね!本当にありがとうございました(*'▽'*) (2022年4月29日 19時) (レス) id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
猫 - まじでこの作品大好きです‼︎体調に気をつけてくださいね。 (2022年4月29日 11時) (レス) @page2 id: fd92b45f0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨音 | 作成日時:2020年7月25日 1時