あの言葉はなに？ ページ40
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いつまでそうしていたのか。いや、時間はさほど経っていないかもしれない
手を握りしめて、ただ傍にいることしかできない。あの言葉の意味を聞きたくても、聞けるような勇気を私はもちあわせていない
『何かあるんなら言ってよ…』
零れ落ちた健斗の涙を拭った手に力がこもる
すると、コンコン、とドアをノックする音
将｢A、お昼まだだろ？史也帰ってきたし、一緒に食べよ。｣
『あ、うん…』
リビングに行くと、ストーブの前で身震いをして水滴を払っている猫…史也がいた
『史也、ちょっと話があるんだけどね』
史｢ﾐ､ﾐｬｧ…？｣
『誤魔化さない。ちょっと人間の方になって。』
史｢すみません…｣
『全く…こんな雪の中どこ行ってたの？』
史｢いやあ…なんか、外出たくなっちゃって笑 ｣
『…史也。』
史｢…外ではしゃいでました、すんません。｣
『お粥吹きこぼしたのあんたの責任ね。』
史｢Aさん怖い…｣
『次言ったら外出禁止ね。』
史｢ひどい！｣
『当たり前でしょ！健斗が熱出してるっていうのにあんたは…』
史｢えぇ…だっていとさんだし、すぐ治りますよ。｣
『…ちょっとは心配してあげなさいよ。』
史｢そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。いとさんは強いから(笑)｣
その言葉にさっきの健斗の言葉を思い出す
『…ねえ、2人とも。ちょっと聞きたいことがあるんだけど。』
お昼ご飯の準備をしながら将大と史也に思い切って聞いてみようと声をかける
将｢ん？｣
史｢なんですか？｣
『…さっきね、健斗が ｢おいていかないで｣ って言ってたの。どういう意味か分かる？』
一息で言い切ってから、冷や汗が出てくる
誰も、何も喋らない。私の呼吸の音だけがはっきり聞こえる
史｢えー、なんやろ…すいません、わかんないです(笑)｣
沈黙を破ったのは、史也のいつもより明るめな声
なんというか、わざと明るくしてるように聞こえた
『…そ、そうだよね！うん、ならいいの。変なこと聞いてごめんね。』
張り詰めたような空気は本当に一瞬のことで、直ぐに将大と史也のいつもの会話が聞こえてくる
でも、なんでだろう
心の中で2人が何も知らないことにホッとしてる自分がいるんだ
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周(プロフ) - みさきさん» お返事遅くなってしまい本当に申し訳ありません…!!! そう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです！ありがとうございます(泣) まだまだお話続いていく予定ですので、これからも暇な時に見て頂ければと思います！ (2019年5月19日 23時) (
レス) id: 7272c5782c (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - こんなにも更新が楽しみな作品に久しぶりに出会いました！更新楽しみにしてます！ (2019年4月30日 23時) (レス) id: 94a5c4647a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：喜乃 | 作成日時：2019年2月25日 2時
