お前の弱点【呪術廻戦】

33.主役の登場 ページ33

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もう月東家はいらないから消したいってことなのかなあ。やだやだ。こんないたいけな少女消すなんて、全く上は何考えてんだか。適当に罪でもでっち上げるくらい、朝飯前でしょ。なんでこんなに生かしてるんだかね。





適当に観光したりして時間潰したら、あっという間に空は真っ暗に。あと少し肌寒い。京都は盆地って地理で習った気がする。上着持ってこればよかったって、少しだけ後悔。


任務の場所へは電車で移動。歩いても行ける距離だったけど、何となく電車が良かった。人目のつく場所の方が安全だよなって思ったから。一応女子だし、暗い道は1人で歩かない方がいい。





五条駅到着。呪術師が殺されているとはいえ、一般の人からしたら、殺人が起きてるわけで。だから人通りは少ない。だからこの街を歩いているのは、私だけ。あとは今日の主役だけでしょ。



どこで出会うか分からないから、さっさと術式を発動させておく。

範囲は五条全部。京都全てでも良かったけど、京都の高専に迷惑はかけたくないから、やめておいた。下手すれば高専の結界も破っちゃうし。





「ほら、出てきなよ。いるのは知ってんだからさ。つまんない辻斬りなんかより、楽しい殺し合いしようよ、呪詛師」





そう控えめに叫べば、後ろから気配。

振り返れば、私の後ろには刀を持った男が1人立っていた。よく見ればその刀は血まみれ。私の前に他に誰かやっちゃったのかな。後で見てこよっと。



そして、こいつが本日の主役。処理とか私しなくていいよね？面倒だから誰かやってくんないかな。





「お前は呪術師か？」

「そうだよ〜。よく20人も殺そうとしたよね。まあ、そのうち12人は死んでんだけど」





手をひらひら〜と振りながら、そう答えた。



私に頼んだんだから、多分術式上手く使えてる人なんだろうなって思ったけど、全然じゃん。下手くその処理私にさせるの勿体なくないか？やらせるならもっと、手応えある相手にしてよね。





なんで上手く扱えていないのが分かるかって？

それは企業秘密。五条先輩の六眼とは、また違うやつだけど。





「上に、命令されてやっているだけだ」

「あっそ。そういうの興味ないんだよね。話長くなる？私早く東京帰りたいから話すなら勝手にどうぞ。あ、手短でよろしく」





煽りスキル高くなったかな。そしたら絶対五条先輩のおかげじゃん。帰ったらお礼言っとこ。

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