死柄木妹はヒーローになりたい【爆豪勝己】 (ページ9)

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A『…ﾊｯ…私、今までなにを…ここは…？保健室…？兄さん…兄さんは…?私負けて…』

やっぱり…やっぱりヴィランだって言いに来たんだ。

駄目なんだ、私じゃ…

ヒーローに…

嫌だ、嫌だ嫌だ…

A『い…や…暑い…あついあついあつ…い…』

思考がまとまらない。体のだるさと熱っぽさを感じる。

…が一先ず部屋に戻ろう。

ここにはいたくない。部屋に戻って気分を落ち着けよう。

幸い誰にも会わずに済んだ。

起きた時には誰もいなかったけど保健室にはスポーツドリンクが数本置いてあった。

多分デク…かな？

心配してくれていたんだろう。

ふぅ、やっと落ち着ける……

でも…

次第にそれは悪化して

バラ…バラバラ…ゴォン…

何故か部屋のものを壊し始める。

A『え…？…ﾊｯ…はぁっ…こせい…個性が…や…やだあ……』

私の意思に反する様に部屋は崩壊していく。

それに気づいたのか

緑谷｢Aちゃん！？！部屋が…！もしかして個性が暴走しているのか！？｣

A『…ぼう…そう…？？』

A『…いや…いやあ…やめて…とまって…え……いや、いやだぁあ…1人に…ひとりにしないで…』

緑谷｢…大丈夫！！！君はひとりじゃない！！！落ち着こう！！！｣

A『いやだいやだいやだぁああ………嫌いに、、ならないでぇ……！！！！』

ドドドドド

部屋は完全に崩壊しきって外と完全に遮断される。

緑谷｢…相澤先生呼んでくるから！！！｣

…ひらひら

棚の上から何かが落ちてくる。

A『…しゃしん…いや、それだけは…それだけはぁっ……』

そんな願いも叶わず

写真は薄暗い灰となった。

A『…あっ…あぁ…は…いやぁあああぁあ！！！！！！』

私は写真だったはずの物を握りしめる。

麗日｢Aちゃん！？！？どうしたん！！？！｣

轟｢強行突破だ。｣

爆豪｢クソ女承知しねーぞ！？！！！｣

相澤｢個性の暴走だ。俺が最初に止める。後に続け。｣

瓦礫の外からそんな声が聞こえた気がした

…が、私は無心で寮を飛び出した。

A『はあっ…はあっ…しぬ…やだ…みんなに…会いたい…個性なんか…個性なんかぁっ…』

私はそこで倒れた。

A『はぁ…はぁ…』

ブォン…

黒霧｢…死柄木A…来てもらいますよ。｣

A『く…ろぎり…』

死柄木｢…はやく連れてこい。｣

黒霧｢分かってますよ。｣

私は敵連合に連れ去られた。