君が何をしたって【鬼滅の刃】

どうしよう ページ10

・


建物からすら威厳のような物が伝わる。



・




・




・




・




・




『煉獄邸』






あ、でも……これって、コンコンしても伝わらないよね、多分。

だからといって、勝手に入るのもなぁ……


まぁ、良い……のかな？


……良いよね、うん！

しょうがないからと自分に言い聞かせて、塀を飛び越える。




……あ、煉獄様の息子さんに訓練をしているのかな。


彼は今、十六歳なんだよね。煉獄様が言ってたし……ってことは、私より二才下なんだ。


すごいなぁ、私は十六歳なんて……




「父上!!」



「どうした？ 杏寿朗」



「何というか……そこの塀の方から見られているような気がするのです!!!」



え？

まって、これまずいんじゃ……いや、でも。普通に考えて人が幽霊に触れたり、幽霊の声も聞こえる訳もないし。鬼殺隊になる人とかは鋭いから、あとまだ子どもだしね。するどかっただけ、だよね……？


嫌な予感がする。

ちょ、ちょっと思いだしてみよう……



鍛練してたとき……


藤襲山の時……


一歩踏み出したとき……！



あの時、自分の足跡があった。

形的にちゃんと人間、場所的にも大きさ的にも私。



つまり＿＿＿生きている人には見えないが、この世界に関わる事は出来る。


と、いうことは。

少しでも動けば砂が舞い、存在を認識される。




ど、どうしよう。これじゃあ喋っても空気が揺れて〜とかでわかる凄い人だったら駄目だ。

煉獄様もなぁ、う〜ん……





あ、でも幽霊だから触れられないじゃん！


でも、見つかったら姿が見えるとかだったらな……あぁもう、わからないことが多くて何も出来ないよ……



ひた、と冷や汗が頬を流れていた。


！これ、落ちたら……地面に落ちる。存在を、認識される。

でも、落ちないように手で拭ってもバレるから……！

話→←一歩

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す