一歩 ページ9
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そうだ。私が強かったら鬼を斬れたんだ。
強かったら、二人も、二人以外の人も助けられた。
強かったら、水柱を鱗滝さんのかわりに継いでいけたんだ。
___私、何でこんなに弱いんだろう。
やっと導きだした、幸せが両立できる答えが見つかったのは遅くて、意味の無い事。
そして。
鱗滝さんは、一夜たつまでずっと、ずっと。
そこから離れなかった。
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あれから、二年ほど。
私は、ようやく狭霧山から出れるのか、狭霧山のふもとで考えていた。
地縛霊? のように、狭霧山から出ようとすると壁のようになっていけないかもしれない。
それか、時間制限があって、出れてもあの白い世界に引き戻されるか。
もしかしたら、出た瞬間に消えるかもしれない。
けど、行ってみたい。
可能性が少しでもあるかぎり。
『大丈夫、大丈夫。消えたって』
胸元をぎゅっとつかんで、自分を勇気づけて一歩、踏み出した。
『……だい、じょうぶ?』
目をつぶっていたから、目をあけるのがすのし怖い。でも、あけないと。
!
見える。後ろを振り返ると、さっきまで自分が居たところに足跡が見える。
……今、あの人達はどうなってるのかな。
気になって、仕方がなかった。
空覚えだけど行ってみよう。
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確か、ここの田を抜けたら右に行って……
あった!
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あまな - ごそごそしてたらリンクとかの意味がようやくわかり、続編にこのまま行けるようになりました!これについて調べすぎてて続編全く更新してなかったのも本当にすみません! (2021年8月18日 8時) (レス) id: 2aceacd008 (このIDを非表示/違反報告)
あまな - 神代優花さん» 頑張ります! (2021年7月4日 17時) (レス) id: 2aceacd008 (このIDを非表示/違反報告)
神代優花 - 頑張れー更新頑張れー (2021年7月3日 10時) (レス) id: 5b5a130973 (このIDを非表示/違反報告)
あまな - 雑でも、少しでも良いです。リンクなどの説明をしてくれるとありがたいです。 (2021年7月2日 15時) (レス) id: 2aceacd008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あまなくん | 作成日時:2021年5月25日 19時