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「Aって華奢だよね」
「慧こそ」
いかがわしいことをすることもなく、ドキドキしているのは私だけなんじゃないかって思うくらい、慧は私の背中を普通に洗っている。
それがなんだか悔しくて、私はクルッと慧の方を向いた。
「どうしたの? もしかして洗ってくれるの?」
「うん。でも……下は自分で洗ってね?」
「えー」
「じゃあ洗わない」
「嘘だよ、自分で洗うよ。A可愛い」
余裕な笑みを浮かべて言う慧の唇に、触れるだけのキスをする。
「えっ、ちょっとA?」
さすがに驚いたのか目を丸くしている。
私はそんな慧を無視して、身体を洗い始めた。
「慧の腕、細くて折れちゃいそう」
「Aのこと支えられるくらいの力はあるし」
「ふふふ、頼もしいね」
「絶対馬鹿にしてるでしょー」
「してな……」
不意にされたキス。
びっくりして慧を見てみると、色っぽい表情をしていた。私の心臓は、更にうるさくなる。
「さっきのお返し」
「もう!」
「へへへ、A可愛い」
「可愛くない!」
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作者名:雨中遊 | 作成日時:2017年9月22日 15時