い も う と 38 ページ39
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「お兄ちゃ〜ん、この問題無理ゲー過ぎない?」
「そんなこと言って...面倒くさくて解きたくないだけでしょ」
「何故バレたし」
「...お兄ちゃんだから、かな。」
やだもうお兄ちゃん大好き!!!!天使!!!!と叫ぶと、はいはい、といつものように流されてしまった。
___この寮で住むようになってからは、実家にお兄ちゃんがいた時のように勉強を時々教えて貰っている。
実家にいた学生の時のお兄ちゃんもすごくわかりやすく教えてくれたのだが、今のお兄ちゃんは家庭教師というジョブに就いたためか、パワーアップしてわかりやすい。
談話室のテーブルの上に広げられた課題たちは、私たち兄弟の前に立ちはだかっていた。
休日だというのに、わざわざ付き合ってくれるお兄ちゃんは本当に優しいというか天使というか。
更には私以外にも休日の課題に追われている花学生やO校生やらと皆談話室に集まって課題を広げていて、それをお兄ちゃんが1人で見ているのだからさすがに可哀想になってくる。
「ここはこの公式を当てはめて___...で、うん、そう__...、そういうこと。」
「おぉ...なる。...お兄ちゃん文系なのによく数学分かるね。」
「たまたまだよ。そう言えば、Aも極端な文系だったね。」
「うん。理系教科は基本的に体が受け付けないんだよね...」
「あ〜...ちょっと分かるかも。」
お兄ちゃんも私もバリバリの文系。理系教科はあまり得意ではないはずだが、今、教えてくれるような人はお兄ちゃんしかいないから頑張って教えてくれている。天使か。
「紬サン!!こっちも教えて欲しいっス〜!!」
「お、俺も.....」
「了解、ちょっと待ってね」
向こうの天馬くん太一、十座先輩たちO高組にも呼ばれて大変そうだ。
慌ただしく動くお兄ちゃんに申し訳なさを感じる。
目の前に座る咲也先輩も、紬さん大変そう...と呟く程だ。
「ん〜...さすがにお兄ちゃんがオーバーワークだな...」
「他に今寮にいる頭が良くて、勉強が教えられそうな人とかいないかな.....?」
咲也先輩がんー、と考えてるのを見て私も思い当たる人物を頭に浮かべる。
(至さんは仕事かな...万里先輩...は、今日はいないし、たーちゃんもどっか出かけてるって言ってたな...)
他にも、真澄くんやら綴さん、カズくんとか色々考えては見るが皆そろっていない。なんてこったい。
「.....あ!」
「先輩?誰か思い当たる人いました?」
「__至さんだ!!!」
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雨村(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» わわわ!!!本当ですね!!笑なんだか危ない感じに……( 報告ありがとうございます、修正しておきます!! (2018年10月14日 22時) (レス) id: a3cc1f37d6 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 36のとこで、勉強がべんきになってますぞ…最初色んな意味でビビりましたわw (2018年10月14日 21時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
雨村(プロフ) - にゃるさん» ありがとうございます…!!最近は更新ペースがなかなか安定しなくて本当申し訳ないです。頑張ります!!! (2018年8月22日 1時) (レス) id: 291ab6483c (このIDを非表示/違反報告)
にゃる(プロフ) - いつも更新楽しみにしています。これからも頑張ってください (2018年8月21日 21時) (レス) id: 1eb7bde713 (このIDを非表示/違反報告)
雨村(プロフ) - 通行人Aさん» ほんとだ!!間違いです、すみません(><)ご指摘ありがとうございます!!修正しておきます。 (2018年8月21日 11時) (レス) id: a3cc1f37d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨村 | 作成日時:2018年7月23日 0時