Story36 ページ38
皿屋敷市は面積が大きく人口も多い。その為駅は賑やかで駅から離れてもビルが建ち並ぶ。とあるビルの一角、まだ建設中のビルに幽助と戸愚呂はいた。
(ビルが跡形もなくなっている…)
瓦礫の下から出てきたのは幽助だった。目の前には戸愚呂が立っている。力無く立ち上がれば簡単に背後をつかれた。
「二ヶ月後、ある場所で武術会が開かれる。」
「……武術会」
声は震え、額からは汗が零れ落ちる。
「お前と桑原が今度の暗黒武術会のゲストだ。断ればこの場で俺が殺す。死に物狂いで強くなることだ。生き残る為には勝つしかない。」
忠告をし、戸愚呂はビルから飛び降りる。向かうは残りの武術会参加者の所だ。一人残る幽助は叫び悔しがっていた。
北風が吹く。裕加と蔵馬、飛影はビルの屋上から戸愚呂を見下ろしていた。
「顔から察するに使い魔から情報は聞いたようだね。あんたら二人にも暗黒武術会に参加してもらう。勿論、浦飯のチームのメンバーとしてねぇ。」
「あのおぞましい暗黒武術会に」
「一度人間側についた以上、もう抜けられないんだねぇ」
戸愚呂の纏う空気が変わる。この空気は先程まで纏っていた、幽助を震撼させた妖気だ。
「久し振りだねぇ、小杉。あいつから話は聞いたかね？」
「聞いたよ」
「お前も強い。浦飯と同様まだまだ強くなる。お前は俺の強さを分かっている筈だ。せいぜい精進することだな。」
裕加と幽助が戸愚呂と対峙する上で明らかに違うこと、それは戸愚呂に恐怖しているか否だ。先程と同じ妖気を纏っているのに裕加には体の震えがない。
「それともう一つ。あいつからの伝言だ」
「伝言…？」
「“向き合え”と一言。何とは言っていなかったが…。最も自分自身が一番分かっていると思うがねぇ。」
それだけを告げ、戸愚呂は街のネオンへと溶けていく。あいつ…嘉六からの伝言、それは裕加に重くのし掛かる。
「裕加は垂金の別荘で会う前から戸愚呂を知っているんですか？」
「ちょっとね」
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アマミヤ(プロフ) - 夾さん» コメントありがとうございます！飛影かっこいいですよね〜分かります(^ー^)これからも宜しくお願いします！ (2020年3月21日 18時) (
レス) id: fc88c8f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
夾 - ここまで読ませて頂きました。飛影がかっこいいです！これからも頑張ってください！ (2020年3月21日 18時) (レス) id: d64271d75d (このIDを非表示/違反報告)
アマミヤ(プロフ) - 灯霧さん» コメントありがとうございます(*ゝω・)ﾉ 是非、読ませて頂きます！頑張って更新していきます！ (2020年3月10日 11時) (レス) id: fc88c8f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - とても楽しいお話ありがとうございます！私も飛影オチの連載載せているので、良ければ見てください！そして続編の方の更新もお待ちしてます！ (2020年3月9日 16時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - アマミヤさん» 分かりました。更新再開お待ちしてます。更新頑張って下さい。 (2020年1月19日 15時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アマミヤ | 作成日時：2019年8月31日 20時
