Story18 ページ20
爛れた体を引きずり助けを求めにきた白虎を、青龍はあっさりと殺した。
「弱者は要らん。利用価値のない負け犬はただのクズだ。」
そう言い放ち凍った白虎の頭へと唾を吐きかける。
「彼らに仲間意識は皆無さ。支配欲と食欲だけが全てなんだ」
「白虎の為にもあの野郎を倒しておきたくなった」
「胸糞悪いぜ、畜生。俺がぶっ殺す！」
三人の怒りを止めたのは、飛影の声だった。幽助に告げた後、裕加に顔だけを向ける。
「よく見ておけ、俺の方が強いということをな」
「分かった」
(負けず嫌いなのかな？)
「まずは飛影、お前が相手か？」
その質問に飛影は答えることなく、白虎の頭へと羽織っていた黒マントをかける。恐らく、白虎の頭を隠すために。
「何の真似だ？お前までセンチな情に絆されたというのか？極悪非道のお前は俺達と同じ穴の狢だろうが」
蔵馬の話を聞きながら裕加は思った。
(同じ穴の狢？きっと違う。極悪非道の妖怪だって変われるんだ、浦飯幽助と言う男の存在によって…)
今の飛影の闘気がそれを証明している。
持ち前の速さで部屋中を駆け避けていたが、不意を突かれ逃げ場を失う。だが、剣を盾に青龍へ向かう。
「フン、上手く逃げたな。だが次で最後だ。」
「…ク、クククッ」
「何も気付いてないなんて…」
もう一度はない、この言葉で決着がついた。飛影が妖気を放出すると氷が溶けてゆく。
「圧倒的に強ぇじゃねぇかよ！」
「速い太刀筋…だね」
「飛影、一体何回切ったんだ？」
勝負は一瞬のうちについた。全員が飛影の功績を誉め称えている。なのに飛影は不満げな顔をしている。
「貴様、何回切ったように見えた？」
「十六回かな」
それを聞いた後、何を話すわけでもなく、先へと進んで行った。幽助と蔵馬が隣でクスクスと笑っていた。
裕加は今、二つの時を映してる。一つは今この時。もう一つは数年前の過去。
飛影の剣の太刀筋、そして青龍の氷を一瞬で溶かす妖気。それが裕加の過去の記憶を蘇らせているのだった。
(似てるんだ…あの人に)
“人“と言うと語弊がある気がする。何故ならば彼は“妖怪“なのだから。またいつか会える日が来るのだろうか？
(ねぇ、今貴方はどこで何をしているの…？)
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アマミヤ(プロフ) - 夾さん» コメントありがとうございます！飛影かっこいいですよね〜分かります(^ー^)これからも宜しくお願いします！ (2020年3月21日 18時) (
レス) id: fc88c8f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
夾 - ここまで読ませて頂きました。飛影がかっこいいです！これからも頑張ってください！ (2020年3月21日 18時) (レス) id: d64271d75d (このIDを非表示/違反報告)
アマミヤ(プロフ) - 灯霧さん» コメントありがとうございます(*ゝω・)ﾉ 是非、読ませて頂きます！頑張って更新していきます！ (2020年3月10日 11時) (レス) id: fc88c8f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - とても楽しいお話ありがとうございます！私も飛影オチの連載載せているので、良ければ見てください！そして続編の方の更新もお待ちしてます！ (2020年3月9日 16時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - アマミヤさん» 分かりました。更新再開お待ちしてます。更新頑張って下さい。 (2020年1月19日 15時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アマミヤ | 作成日時：2019年8月31日 20時
