及川専属マネの苦悩 (ページ28)

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部屋に戻る途中リビングの時計を見ると針は10時を指していて、

…病院はとっくに閉まってるしなぁ

寝る場所どうしよう

ベッドはスーツから染み出た水分で湿ってて、とても寝かせれる状態じゃない

…仕方がない、俺のベッドで寝てもらお

「少し揺れるよ」

お姫様抱っこをして彼女の部屋を後にした

軽いしとても小柄

長年自国の女性を抱きかかえることなんてなかったから、この国とのサイズ感に驚く。外国人から見ると日本人女性は小柄って話本当だったんだ。
いや、彼女が小柄なだけ？

色々考えながら階段を上がってる途中

ギュッ…

弱々しく俺の服を掴み、うっすら目を開けた。
その目には涙が溜まっててうるうるしてるし、頬も赤く染ってて辛さが伝わってくる

「…大丈夫だから」

そうふんわり笑って言うと

『…ごめん…な…さい』

っ…

彼女の体をぎゅっと、まるで小さな子供を抱くようにして自室に連れていった