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恭平side
…でも普通、知らん男車に乗せて、娘に会せようなんてせえへんよな。
恭平「あのっ、俺のこと、怪しいとか思わへんのですか?」
母「んー?なんで?」
恭平「なんでって…普通怪しくないですか?
文通友達がいきなり会いに来るとか…。」
母「別に。だってあなた、バカでしょ?
ほんとに怪しい人は、怪しい行動なんてしないわよ。」
恭平「ああ、なるほど。」
母「それに…あなたと文通し始めてから、あの子は明るくなったから。」
恭平「えっ?」
母「病院にいるって知ってるってことは、病気のこと知ってるってことよね?
…余命のことも。」
恭平「…はい。」
母「A、余命聞いてから、私の前では明るく振舞うんだけど、
どこか、もう生きることを諦めてるように感じる時があって。
でも、あなたの手紙を届けるようになってから、笑顔が増えたの。
生きる楽しみを見つけたって感じで。」
母「Aをそんな風にさせた人ってどんな人なんだろうって、ずっと気になってたの。
あの子が死ぬ前に会ってほしいって思ってたから、あなたが来なきゃ、
私から連絡をとってたわ。」
恭平「そーなんですね…。」
母「だから、あなたに名前を聞いた時から、一ミリも怪しいなんて思ってないわよ。」
Aちゃんのお母さん、ええ人やな。
強い人や。かっこええな。
母「着いたわよ。」
ここのどこかに、Aちゃんがおる。
やっと、会いに行ける。
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瀬尾愛良 - ののさん» そう思ってくださる方が1人でもいるだけで、私がこれを書いた意味があったと思います。ありがとうございます! (2019年1月16日 2時) (レス) id: 96fbdf2fd4 (このIDを非表示/違反報告)
のの - 私が一番好きな作品です!何回見ても号泣してしまいます。本当に好きなので、消さないで欲しいです!遅くなりましたが、完結おめでとうございます! (2019年1月14日 19時) (レス) id: dd4fcee386 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 号泣した 目がやばい (2018年7月28日 15時) (レス) id: daf58909f3 (このIDを非表示/違反報告)
みな - 瀬尾愛良さん» キュンキュンしました! (2018年3月4日 20時) (レス) id: 591aecdf03 (このIDを非表示/違反報告)
優葉 - とっても面白かったです! (2018年1月24日 18時) (レス) id: dd4fcee386 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀬尾 愛良 | 作成日時:2017年11月4日 1時