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恭平side
俺はすぐ帰るつもりやったけど、
お母さんに、ちょっと話そうと誘われた。
母｢今日は、わざわざありがとね。｣
恭平｢いえいえ、これらこそ。｣
母｢あのね、ホントは渡さなくていいって言われたんだけど、｣
そう言ってお母さんが目の前に置いたのは、
小さな紙袋やった。
中には、雪の結晶の模様の、ミサンガ。
恭平｢これって...｣
母｢恭平くんが来なくなって、暇だからって
Aが作ってたの。
最初は暇つぶしかなって思ってたんだけど、
完成させた日に、空を見ながら、
『雪を見るとね、恭平を思い出すの。
去年の初雪と一緒に来たからかな？
贅沢かも知らないけど、もし願っていいなら、
もう一度だけ、恭平と雪を見たい。』
って言ってた。
恭平くんに私から渡そうかって言ったんだけど、
恭平には私のこと忘れて、前を向いてほしいから、
私のモノは残して欲しくない。
だから、渡さなくていい
って。
でも、私が恭平くんに、Aのこと、
忘れて欲しくなくてっ。｣
ワッと泣きじゃくるお母さん。
母｢これから、未来がある恭平くんに、
こんなこと、言ったらダメなのに、
Aのこと、なかったことにして欲しくなくて、｣
恭平｢俺、忘れませんよ。
Aは俺の、初恋やから。｣
忘れるわけがない。
期限付きの、短い交際やったけど、
Aは俺の、初めての彼女やったんやから。
しばらくして泣き止んだお母さんは、
恥ずかしそうに俺を見送った。
久しぶりに、練習せなあかんな。
何日かぶりに俺は、みんなのおる
リハ場に向かった。
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瀬尾愛良 - ののさん» そう思ってくださる方が1人でもいるだけで、私がこれを書いた意味があったと思います。ありがとうございます！ (2019年1月16日 2時) (
レス) id: 96fbdf2fd4 (このIDを非表示/違反報告)
のの - 私が一番好きな作品です！何回見ても号泣してしまいます。本当に好きなので、消さないで欲しいです！遅くなりましたが、完結おめでとうございます！ (2019年1月14日 19時) (レス) id: dd4fcee386 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 号泣した 目がやばい (2018年7月28日 15時) (レス) id: daf58909f3 (このIDを非表示/違反報告)
みな - 瀬尾愛良さん» キュンキュンしました！ (2018年3月4日 20時) (レス) id: 591aecdf03 (このIDを非表示/違反報告)
優葉 - とっても面白かったです! (2018年1月24日 18時) (レス) id: dd4fcee386 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬尾 愛良 | 作成日時：2017年11月4日 1時
