帰りの駅 ページ6
hk side
yb「光っ!ごめん、待った??」
hk「いや、そんなに。大丈夫だよ」
いつも通りの薮に、いつも通りの返事をする俺。
可笑しなとこはないかなって不安な俺。
yb「あ、光!あそこ行こ!」
hk「へ?あ、ちょっ!」
薮は、どこかを指さしたかと思えば
すぐに走って行ってしまう。
俺は為す術なく、薮が走って行った方へ
歩いて向かう。
と、しばらくすると
こちらに向かって聞こえてくる走る音。
yb「光っ!お待たせ!」
hk「お、おう……。お前、どうしたの?」
いつもより、テンションが高いというか
高すぎるというか……
というか、ちょっと可笑しな薮。
yb「光に、渡したいものあったんだよね」フニャ
お得意の笑顔で言った彼に虜な俺。
それがバレないように、
hk「渡したいもの?なに、急に」
って、いつも通りに返す。
たぶん、きっと大丈夫なはず……
yb「はい、これ」フニャ
家に着いてから見てね?って、言った薮は
楽しそうな顔をしていて。
hk「わかった、家に帰ってからね」
って、どうしてかも聞けないでそう返した。
そんな俺は、「じゃ行こうか」って言った薮の
半歩後ろを歩く。
そろそろ、駅に着く。
そろそろ電車が来てしまう。
薮とは、帰る方向が違うからホームで別れる。
なんだか、今日はいつもよりも
そんな状況に寂しさを感じていた。
51人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:希望(ひかり) | 作成日時:2021年12月28日 17時