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気になる ページ5
hk side
午後の講義。
今日は、週に一回薮と授業が重なる日。
つまりは、同じ時間に同じ講義を受けてるということ。
「ここは、＿＿＿＿＿＿」
先生の、授業に耳を傾けつつ視線はなぜか
薮の方向へ。
yb『都合のいいようにしていいからさ。
光が俺じゃなきゃダメって思えるときまでさ。
俺と、仮で付き合わない？』
突然、そんな言葉がリフレインした。
綺麗な横顔。切れ長な目。
動く度に揺れるダークブラウンの髪。
リフレインした言葉と一緒に目に映る彼の姿に
目が逸らせなくて、見蕩れる……
“ 好きなのに返せなかった… ”
そう思うと、薮が取り次いで繋いだ関係に
胸がまた苦しくなった。
yb「……？」ﾆｺｯ
突然重なってしまった視線に驚いていると
優しく微笑んだ彼。
hk「……っ？！」ﾌｲｯ
恥ずかしくなって、素っ気なく外した視線。
可愛げの一欠片もない仕草。
少しだけ、視線を戻すと薮は珍しくスマホを
いじっていて。
しばらくすると、マナーモードにしていた
俺のスマホが震えた。
薮今日、一緒に帰ろ
サークルが休みな今日。
伊野ちゃんは、帰り道逆でちがう人と帰るし…
Hikaruいいよ、
って、素っ気なく感じる文をいつも通りに
送ってスマホをポケットにしまう。
ほんとは心が踊ってるなんて….
なんでだか、言えなくて…
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作者名：希望（ひかり） | 作成日時：2021年12月28日 17時
