アマノジャク恋愛。 (ページ17)

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大我｢てかさー、樹って好きな子とかいないの？｣

樹｢え、何いきなり｣

まあでも確かに、樹もなかなかモテるけど、樹に彼女がいたのを見たことがない。

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大我｢…俺、樹の好きな子知ってる｣

突然のきょものカミングアウトに私も樹も驚く。

『ええっ！？誰々！？』

樹｢ちょっ、きょもっ｣

大我｢樹の好きな子はぁ～、｣

きょもが名前を言いかけた時に、屋上のドアが開く音がした。

後ろを振り返ると、

翔太と女の子が入ってきた。

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…なぜこのタイミングで。

樹｢…わーお、翔太くん手が早いね～｣

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茶化されるのが相当嫌なのか、翔太は絡まれている女の子の手を腕から剥がして｢帰って｣と口にする。

｢ええーなんでよー｣

明らかに不機嫌になる女の子。

翔太｢いいから｣

真顔の翔太に圧倒されたのか｢…わかったわよ｣と素直に応じる女の子。

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女の子が屋上から出ていったからの空気はそれはまあ、朝と同じく気まずい時間で。

いつもは気を使って場を盛り上げてくれる樹も喋らない。

そして相変わらずきょもは翔太を睨んでる。

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『あ、翔太…ごめんね？なんか、邪魔？しちゃって…笑』

この地獄のような空間に耐えられなくてついに私から話しかける。

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翔太｢…うるせぇよ…。名前で呼ぶな｣

数年ぶりに話した会話とは思えない口調と顔で私に返す翔太。

…あの頃と同じ、私を脅すような目で。

大我｢…おい、お前さ｣

『きょも、いいの。

初対面なのに、いきなり呼び捨てにした私が悪いから！失礼だったよね、ごめんね渡辺くん！』

大我｢…初対面って…｣

呆れたようなきょもの声。

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翔太｢…はあ、戻ってくるんじゃなかった｣

そう言い捨て、屋上から出ていく翔太。

きょもは｢なんだよアイツ！｣ってカンカンに怒ってて、
樹はと言うと、何も言わずにただ黙って俯いてた。

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